昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、体を温める力のあるしょうがを使った「しょうがシロップとしょうが糖」のつくり方を、画家で料理家の藤田みどりさんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
しょうがシロップとしょうが糖 通年
体を温める力のあるしょうがを使ったシロップは、冬の常備食として重宝します。
「しょうがのエキスたっぷりのシロップをお湯で割って飲めば、体はポカポカに。紅茶などの甘味づけとしてもおすすめです。残ったしょうがでつくるしょうが糖も、懐かしい味わいのお茶請けになります」(藤田みどりさん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● しょうが | 100g |
● 砂糖(きび砂糖、または、はちみつ。ミックスしても) | 100g(しょうがと同量) |
● レモン果汁 | 1/2個分 |
● あればラム酒(ゴールドラム) | 好みの量 |
つくり方
1 しょうがは皮をむかずに、汚れているところをきれいに洗い、1~2mm厚さにスライスする。鍋に入れ、砂糖をふりかけて、ひと晩おく。しょうがから水分が出て、なじんでくる。
2 1の鍋を火にかけ沸騰したら弱火にし、あくを取りながら20~30分、煮る。最後にレモン果汁、ラム酒を加える。ざるでこし、しょうがのスライスとシロップに分け、シロップを保存瓶に入れる。
3 しょうがのスライスをざるに広げ、一日、風干しにする。これで十分に甘いが、途中、好みでグラニュー糖(分量外・適量)をふりかけてもよい。しょうが糖のでき上がり。
4 しょうがシロップは、お湯割りにしたり紅茶に入れたりして、どうぞ。しょうが糖は、そのままいただく。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
藤田みどり(ふじた・みどり)
料理家、画家。多摩美術大学絵画科卒業。英国王立園芸協会会員、北鎌倉湧水ネットワーク幹事、日本美術家連盟会員。北鎌倉の豊かな自然とひと続きの「台所」から生まれるおいしいレシピが人気。著書に『北鎌倉のお庭の台所』(主婦の友社)がある。
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