• 『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から、春先に身が膨らんでおいしくなる「あさり」を使った料理を紹介します。今回は、むき身を使って「深川丼」をつくります。
    (『天然生活』2015年4月号掲載)

    あさり 旬 3~6月

    画像: あさり 旬 3~6月

    地味なあさりも、よく見ると貝殻ひとつひとつに、なかなかきれいな模様がありますが、それよりも貝の中身の味はもっと素敵です。和・洋・中のジャンルを問わず、よく使用される食材として、日頃から親しまれています。

    産卵前の春先には、身の膨らみが増しておいしくなります。選ぶときは、貝を横から見たときに厚みのあるものが、おすすめです。

    今回は、むき身を使った深川丼。江戸時代、貝がたくさん採れた深川でよく食べられていた汁かけごはんが、そのルーツだとか。また、漁師たちのまかない飯だとも。玉子でとじて、できたてをすぐ、かき込むのもいいでしょう。

    深川丼

    たっぷりのあさりをだしで煮て、フワフワ玉子でとじました。あつあつごはんの上にのっけて、いただきます。

    画像: 深川丼

    材料(2人分)

    ● あさりのむき身120g
    ● 卵2個
    ● 長ねぎ(斜め薄切り)1/2本分
    ● しょうがのしぼり汁小さじ1/2
    ● A
    ・だし汁100ml
    ・砂糖大さじ1/2
    ・しょうゆ小さじ2
    ・酒大さじ1と1/2
    ● きざみのり少々
    ● 温かいごはんどんぶり2杯分

    つくり方

     あさりはざるに入れて軽くひとにぎりの塩(分量外)をふり、少なめの水の中でふり洗いし、真水できれいに洗い流して水けをきる。

     Aの調味料を合わせて火にかけ、を入れる。あくをていねいにのぞき、長ねぎ、しょうがのしぼり汁を加える。溶き卵をまわし入れ、半熟状になったら火を止める。

     どんぶりにごはんをよそい、をのせ、きざみのりを散らす。



    <料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>

    画像: つくり方

    長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
    東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)
    天然生活の本
    『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    A5判
    定価:本体 1,700円+税
    ISBN978-4-594-08464-6

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