昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、「たけのこの辛子漬け」のつくり方を、生活評論家の境野米子さんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
たけのこの辛子漬け 三月から七月
境野米子さんが教えてくれた辛子漬けは、たけのこをはじめ、食べ方がよくわからないという山菜におすすめの保存法。
「麴の状態で漬けるよりも、甘酒にして漬けると早く漬かります。甘酒に辛子などを加えると、麴の自然な甘味と和辛子が絶妙なおいしさになるんです。ごはんのおかずにも、お酒のおつまみにもぴったりです」(境野米子さん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● たけのこ(皮をはいで) | 約1kg |
● 塩 | 適量 |
● 米麴 | 1カップ |
● ごはん | どんぶり1杯 |
● 和辛子(粉) | 1/3カップ |
● 砂糖 | 100g |
● みりん、しょうゆ | 各1/3カップ |
● 水飴 | 大さじ2 |
つくり方
1 甘酒をつくる。ごはんと熱湯1/3カップ(分量外)、ほぐした米麴をよく混ぜる。ぬれぶきんをかけ、炊飯ジャーまたは炊飯器のふたを開けたまま保温モードにし、7〜8時間おく。
2 たけのこは皮をはいで鍋に入る大きさに切り、ひとにぎりの米ぬか(分量外)または米のとぎ汁を入れた水で約50分ゆでる。水で洗ってぬかを取り、ボウルに入れ、ひとにぎりの塩をまぶし、1時間ほど漬ける。
3 甘酒と和辛子をよくかき混ぜ、ほかの調味料を加え、密閉容器に入れる。塩を軽く払ったたけのこを漬ける。2〜3日したら食べられる。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
境野米子(さかいの・こめこ)
生活評論家、薬剤師。東京都立衛生研究所で食品添加物や残留農薬などについて研究。現在は福島県の山里で昔ながらの食を取り入れた生活を送る。近著に『子どもを放射能から守るレシピ77』(コモンズ)などがある。
◇ ◇ ◇