昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、「うどの味噌漬け」のつくり方を、生活評論家の境野米子さんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
うどの味噌漬け 三月から五月
うどを使った保存食としておすすめなのが味噌漬け。
「味噌床にごまを入れるのは、風味をよくし、素材から出る水分を吸わせるため。山菜はもちろん、野菜、魚、肉も漬けられます。この分量で5〜6回は漬けられます」(境野米子さん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● うど | 1本(100~200g) |
● [味噌床] | |
・酒 | 大さじ1 |
・みりん | 大さじ1 |
・味噌 | 200g |
・砂糖 | 200g |
・すりごま(白) | 20g |
つくり方
1 味噌床用の器は、ガラスやホウロウ製を用意。うどは皮をむかずに、その器に合わせて切る。ひとつかみの塩(分量外)をまぶして15分ほどおいて取り出し、水で洗う。布で包んで水けを取る。
2 味噌床をつくる。鍋に酒とみりんを入れて火にかけ、沸騰直前で火を止める。
3 この鍋に味噌、砂糖、すりごまを入れ、よく練る。
4 3が冷めたら、1の器に入れる。うどはガーゼに包んで漬ける。2〜3日で食べられるが、1週間たったほうが味噌漬けらしい味わいになる。食べやすい大きさに切って皿に盛る。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
境野米子(さかいの・こめこ)
生活評論家、薬剤師。東京都立衛生研究所で食品添加物や残留農薬などについて研究。現在は福島県の山里で昔ながらの食を取り入れた生活を送る。近著に『子どもを放射能から守るレシピ77』(コモンズ)などがある。
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