(『修道院のお菓子』より)
ビスコッチョはスポンジ菓子。
歴史のあるお菓子のひとつで、昔からいろんなお菓子のベースになっています。
卵を攪拌する手法は修道女が考案したという説もあるほどで、ビスコッチョはスペインからヨーロッパの国々に広がりました。
日本のカステラも「カスティーリャ王国」の名前が由来だという説があり、それは修道女たちがつくった、カスティーリャのお菓子、ビスコッチョだといわれています。
ここではポピュラーな生クリームを加えたビスコッチョをご紹介します。
Bizcocho de nata(生クリームのビスコッチョ)のつくり方
材料(縦横15×高さ4cmのケーキ型 1個分)
● 薄力粉 | 105g |
● ベーキングパウダー | 小さじ1 |
● 生クリーム | 100ml |
● グラニュー糖 | 80g |
● 卵(Lサイズ) | 2個 |
● レモン(国産)の皮のすりおろし | 1/4個分 |
〈仕上げ〉 | |
・粉砂糖 | 適量 |
つくり方
1 薄力粉、ベーキングパウダーは、合わせてふるう。オーブンは180℃に温めておく。
2 生クリームにグラニュー糖を加えて、泡立て器でかるく混ぜる。卵をひとつずつ割り入れてさらに混ぜる。レモンの皮のすりおろしも加えて混ぜる。
3 2に1を少しずつ加えながらさっくりと混ぜる。
4 型にオーブン用シートを敷き、3の生地を入れ、180℃のオーブンで15~17分焼く。網に取って冷ます。
5 1/4の大きさに切り分け、仕上げに、粉砂糖をふる。
<撮影/清水奈緒 スタイリング/大谷マキ>
丸山久美(まるやま・くみ)
料理家。東京生まれ。スペイン家庭料理教室「Mi Mesa」主宰。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわる。1986年からスペインのマドリードに14年滞在。現地の料理教室に通いながら、家庭料理を学ぶ。この間に、修道院めぐりを始める。帰国後、スペインの家庭料理をベースにしたレシピを紹介。著書に『家庭でつくれるスペイン料理』(河出書房新社)、『週末はパエリャ名人』(文化出版局)、『ひんやりスープ』(誠文堂新光社)など。2020年2月に『修道院のお菓子』が扶桑社より復刊。
https://www.k-maruyama.com/