小ぶりで華奢な花と、柔らかな緑の葉で「花摘みのリース」をつくりました。色とりどりの可憐な花が咲く季節。部屋の中にも春の景色を取り入れたくなります。フラワースタイリストの平井かずみさんは、そんな春の草花を使ってリースをつくります。やさしい色の春の花々、咲きはじめたばかりの初々しい花をリースに仕立て、季節の訪れを感じてみませんか?
(『天然生活』2014年5月号掲載)
花摘みのリース
小ぶりで華奢な花と、柔らかな緑の葉。春の野の風景をリースの輪に閉じ込めました。花が風に吹かれて揺れているようなイメージで、いろいろな向きに差すとかわいい。
材料
● ゼラニウムの葉、スカビオサ、ルピナス、キルタンサス、エンドウマメ、ユメホタル、ムスカリ、マトリカリア | 各3~5本 |
● 吸水スポンジのリース土台(直径15cm) | 1個 |
つくり方
1 リース土台を水に浸して吸水させる。このとき、水にぎゅっと押し沈めず、自然に水を吸うのを待つ。
2 吸水した土台の上面と側面に、ゼラニウムの葉をぐるりと刺す。上面はところどころに、側面は満遍なく覆い隠すように刺す。
3 スカビオサ、ルピナスなど大きめの花から順に、バランスをみながら土台の上面に刺していく。
4 エンドウマメ、ユメホタル、ムスカリなど、つるや細い茎、小さい花のものは、動きが出るようにいろいろな向きに刺す。
*翌日以降、土台の表面が乾いてきたら水を補給する。
色とりどりの可憐な花が咲く季節。部屋の中にも春の景色を取り入れたくなります。フラワースタイリストの平井かずみさんは、そんな春の草花を使ってリースをつくります。
「クリスマスのものというイメージがあるかもしれませんが、どんな花も、輪っかにすればリース。一年を通して季節の植物でつくれます」
リースは、花を暮らしに取り入れるのに、とても身近な方法。というのは、花器に活けるよりも簡単に形よくできて、一度、飾ってしまえば、毎日の水替えもいらないから。花の扱いに慣れていない人にもおすすめです。
飾り方もいろいろに。壁にかけるだけでなく、棚の上に立てかけたり、幾つかをひもで吊るしてみたり。また、テーブルに置いてキャンドルを合わせるなど、雑貨と一緒に飾ることで、リースが暮らしの風景のひとつとなり、自然と、その場に溶け込みます。
「フレッシュな草花を使ってリースをつくるのは、春ならではの楽しみ。ミモザやハーブは、飾りながらドライへと変化していく様子までも楽しんでください」
「春を告げるミモザのリース」のつくり方|平井かずみさん「春のリース」へ⇒
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<スタイリング/平井かずみ 撮影/有賀 傑 取材・文/黒澤 彩>
平井かずみ(ひらい・かずみ)
フラワースタイリスト。「ikanika」主宰。インテリアショップ勤務を経て、挿花家・谷匡子氏に師事。“しつらえる”という感覚を大切に、暮らしのなかに季節の草花を取り入れる「日常花」を提案。東京・自由が丘「cafeイカニカ」を拠点に、花の会やリース教室を全国各地で開催。雑誌や広告、イベントでのスタイリングや、ラジオやテレビなど多方面で幅広く活躍中。著書に『花のしつらい、暮らしの景色』『あなたの暮らしに似合う花』(ともに扶桑社)、『フラワースタイリング ブック』(河出書房新社)、『季節を束ねるブーケとリース』(主婦の友社)などがある。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです