• 昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、旬の果実を丸ごと使ってつくる「夏みかんのマーマレード」のつくり方を、画家で料理家の藤田みどりさんに教わります。
    『家仕事ごよみ』より

    夏みかんのマーマレード 四月から六月

    春先からおいしくなる、夏みかん。そのさわやかな香りと酸味、苦味のある味わいを生かし、果実を丸ごと使ってつくりたいのがマーマレードです。教えてくれたのは藤田みどりさん。地元、北鎌倉で採れる夏みかんで毎年、手づくりを楽しんでいます。

    「皮を煮るときは何回か煮こぼし、さらに水にさらすことによって苦味を抜きます。少し時間がかかるので、皮のあく抜きまででひと区切りし、お砂糖で煮込むのは翌日の作業にしてもよいでしょう。果肉や果実をたっぷり入れると、手づくりならではのジューシーな仕上がりになります。ヨーグルトにかけるのはもちろん、とり肉を煮込むときなど、お料理に入れてもおいしいですよ」(藤田みどりさん)

    用意するもの(つくりやすい分量)

    ● 夏みかん5個
    ● グラニュー糖400g
    ● ラム酒大さじ3

    つくり方

     夏みかんは、よく洗って水けをふいて、へたを除く。皮に包丁で8等分になるように切り目を入れて、皮をむく。果肉はとっておく。

    画像1: つくり方

     の皮を、2mm幅の細切りにする。

    画像2: つくり方

     鍋に湯を沸騰させてを入れ、2~3分したらゆでこぼす。これを3~4回、繰り返し、あくを抜く。

    画像3: つくり方

     ざるにあげ、新たにボウルに入れた水にさらし、室温でひと晩おく。こうすることで、さらにあくが抜ける。

    画像4: つくり方

     の果肉は横半分に切りグレープフルーツしぼり器などで果汁をしっかりしぼる。ペクチンが豊富な種はお茶パックやガーゼに入れる。

    画像5: つくり方

     の皮の水けをきり、グラニュー糖半量、の果汁と種とともに厚手の鍋に入れ、弱めの中火くらいでとろみが出るまで煮る。

    画像6: つくり方

     残りのグラニュー糖を入れて加熱し、最後にラム酒を加えて、さっと煮てアルコールをとばす。

    画像7: つくり方

     よく洗った瓶に、あつあつのを入れ、ふたをし、粗熱が取れるまで逆さにしておく。

    画像8: つくり方

    <文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>

    藤田みどり(ふじた・みどり)
    料理家、画家。多摩美術大学絵画科卒業。英国王立園芸協会会員、北鎌倉湧水ネットワーク幹事、日本美術家連盟会員。北鎌倉の豊かな自然とひと続きの「台所」から生まれるおいしいレシピが人気。著書に『北鎌倉のお庭の台所』(主婦の友社)がある。

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