• 用意するのは、小豆、米麹、ほんの少しの塩のみ。素材の優しい甘みを生かした、発酵あんこをつくってみませんか? 本記事では、料理家であり、発酵マイスターでもある榎本美沙さんに、砂糖を使わない 発酵あんこのつくり方 を教えていただきます。

    米麹の素材力をいかして

    画像1: 米麹の素材力をいかして

    米麹はすごいです。米麹のおかげで、やさしい甘さが広がるあんこが、お砂糖いらずでつくれるのです。

    それが “発酵あんこ”

    茹でた小豆に甘味はほとんどないのですが、炊飯器で保温をすることで、米麹に由来する酵素がでんぷんを糖に変えて甘さがでます。

    原理としては甘酒と同じです。発酵前は甘くなく、もちろん甘い材料もいれていないのに、発酵の過程を経ると甘くなるって、なんだか不思議で「すごいなぁ」と感じます。

    発酵あんこのレシピをYouTubeに公開してから、再生回数は30万回を越えていて、たくさんの方が見てつくってくださっていて、ありがたいです(ご覧いただいた皆さま、ありがとうございます!)。

    私以上に何度もつくってくださっている方もいるようです……! うれしい。

    あんこ好きの私としても、お砂糖なしのおいしいあんこがつくれるのはうれしくて、それから小分けにして冷凍保存ができるのも便利でいろいろと使っています。

    まず試して欲しいのは、王道のあんバタートースト。やさしい甘味なので、たっぷりと塗っていただきたいです。コーヒーにも合いますし、ほうじ茶ともよく合いますよ。

    画像2: 米麹の素材力をいかして

    寒い時期にはおしるこもおすすめ。発酵あんこを甘酒でのばせばお砂糖なしのおしるこが楽しめます。ぜひぜひ発酵あんこお試しくださいね。

    画像3: 米麹の素材力をいかして

    発酵あんこのつくり方

    画像: 発酵あんこのつくり方

    材料(つくりやすい量)

    ◎ 米麹(生)200g
    ◎ 小豆(乾燥)200g
    ◎ 塩小さじ1/4

    つくり方

     【小豆の下茹で】厚手の鍋に水3カップを沸かし、中火にして、さっと洗ったあずきを入れる。再び沸いたら水1カップを加え、再度沸騰したら、10分ほどゆでる。

    画像1: つくり方

     【小豆を蒸らして、アクを抜く】ふたをして火を止め、30分蒸らす。ざるにあげて湯を切り、さっと洗う。

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     【小豆を茹でる】鍋に戻して水3カップを加え、強火にかけ、沸騰したら弱火(豆がおどる程度)にして50分ほど茹でる。途中アクが出たら取り除き、水が少なくなったら水を加える。軽くつまんですっと潰れたら煮上がり。

    画像3: つくり方

     【小豆を冷ます】小豆と茹で汁に分ける。小豆をボウルにいれラップをかけて60℃程度まで冷ます。茹で汁も取っておく。

    ※温度が高すぎると、酵素が働かず甘く仕上がりません。

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     【小豆と米麹を混ぜる】炊飯器の内釜に小豆、米麹を入れ混ぜ、小豆の茹で汁を少しずつ加えながらしっとりするまでさらに混ぜる。

    ※茹で汁は底の方のとろりとしたところから入れると風味がよくなります。茹で汁の分量は1/2カップが目安ですが、小豆の状態などによるので、状態を見ながら加減します。

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     【発酵させる】ふたをせずにぬれ布巾を2重にかけ、炊飯器の保温機能で10時間保温する。

    ※途中何度か混ぜ合わせ、布巾をぬらしなおすとよく発酵します。出来上がったら塩を加え混ぜる。清潔な保存容器にうつす。

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    ポイント

    冷蔵で3日ほど、冷凍で1カ月の保存が可能です。冷凍する場合は、小分けにしてラップで包み、ジッパー袋に入れて冷凍すると便利です。


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    榎本 美沙(えのもと みさ)
    料理家/発酵マイスター
    広告会社勤務の傍ら、夫婦で一緒に料理を作るレシピ紹介サイト「ふたりごはん」を開設。その後、調理師学校を卒業し独立。発酵食品、旬の野菜を使ったレシピ開発が得意。テレビ、雑誌や書籍、WEBへのレシピ提供、イベント出演などを行う。
    著書に、『ジッパー袋でかんたん季節の保存食』(家の光協会) amazonで見る 、『野菜の「べんり漬け」』(主婦の友社) amazonで見る がある。

    ●Instagram:@misa_enomoto
    https://www.instagram.com/misa_enomoto/
    ●YouTube:「榎本美沙の季節料理」
    https://www.youtube.com/channel/UCGiEIACoA-INiZuSFhoksYA



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