(『天然生活』2017年5月号掲載)
引田ターセンさんの朝の日課
朝ごはんを済ませ、さっぱりと、ひと風呂。すっきりしたお風呂上がりに、酵素シロップをペリエで割って飲む。これが、引田さんの朝の日課です。
「酵素を “育てる” 感覚が楽しいんです。なんでも、混ぜるときには、穏やかな気持ちで混ぜないといけないらしいんですよ。そうしないと、まずくなるとか。そういえば、これを飲みはじめてから風邪をひかないし、『後ろ姿が若くなった』なんていわれるなあ」
[一日一杯、元気の素] 酵素シロップ
季節の果物でつくる、酵素シロップ。発酵していく段階で、原料としてたっぷり加えた上白糖は、ブドウ糖に変わります。
「ブドウ糖といえば、栄養補給のために点滴に使われるもの。元気が出るのは当たり前ですよね」
杉本雅代さんから伝授された酵素シロップ。これを飲みはじめてから、不調をすっかり忘れたそう。穏やかな気持ちで(これが大切)、50回ほど手で混ぜて発酵を促す。2週間ほどでぶくぶくと発酵しはじめると、なんともいえず、いとおしい気持ちに。旬の果物でつくるので、季節ごとに味が変わり、飽きない。
[免疫力を高める] かえる食堂の梅干し
もうひとつは、毎日食べる梅干し。これは、“かえる食堂さんの” という指定つき。本当は、引田さんは梅干し嫌い。なのになぜだか、これだけは食べられる不思議。
「ものすごく酸っぱいんだけど、驚くほどおいしいんですよ、ひと粒食べると、体の中がきれいになっていく感じ。やっぱり、つくる人の力なのかなあ」
「かえる食堂」こと松本朱希子さんのつくる梅干し。彼女の広島の実家で採れた梅でつくられている。梅干しは苦手だったはずなのに、「せっかくいただいたのだから」と口にしてみたら、そのおいしさにびっくり。梅と塩、そして赤じそだけでつくったシンプルなものだが、他の梅干しにはない味わい深さがある。
心穏やかに混ぜ、育てるシロップと、信頼できる人がつける梅干し。いい “気” も一緒に味わうからこそ体にグンと効いてくる、とっておきサプリです。
〈撮影/村林千賀子 取材・文/福山雅美〉
引田ターセン(ひきた・たーせん)
東京・吉祥寺のパン屋「ダンディゾン」「ギャラリー フェブ」オーナー。著書に「しあわせな二人」「二人のおうち」「しあわせのつくり方」(KADOKAWA)など多数。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです