(『天然生活』2013年2月号掲載)
「りんごのスパイスケーキ」のつくり方
生のりんごを焼き込んでいるので、その水分でしっとりした食感。ラムとスパイスが香ばしい贅沢ケーキです。
材料(21×16.5×深さ3cmのバット1枚分)
● A | |
・薄力粉 | 100g |
・アーモンドパウダー | 26g |
・ベーキングパウダー | 2g |
・シナモンパウダー | 4g |
・ナツメグ(粉末) | 1g |
・クローブ(粉末) | ひとつまみ |
・カルダモン(粉末) | ひとつまみ |
● りんご(正味) | 190g |
● バター(食塩不使用) | 100g |
● 砂糖 | 80g |
● 塩 | 少々 |
● 卵 | 180g |
● ラム酒 | 大さじ1 |
● ラムレーズン※ | 60g |
※瓶にレーズン50gを入れ、かぶるくらいまでラム酒を注ぎ、常温で1週間ほどなじませてでき上がり。2~3年たったものでもおいしい。
下準備
◎バターと卵は室温にもどす。
つくり方
1 りんごは皮をむき、1cm弱くらいの厚さのいちょう切りにする。
2 ボウルにバターを入れ、泡立て器でクリーム状に練る。砂糖と塩を加え、ざらつきがなくなるまですり混ぜる。
3 2に卵の半量、Aの粉類の半量をふるい入れ、そのつど泡立て器で、よく混ぜる。残りの卵、粉類の半量を順に加えるのをもう一度繰り返す。最後にゴムべらで切るように混ぜる。
4 ラム酒、ラムレーズンを順に加え、そのつど、ゴムべらで混ぜる。1のりんごを加え、ゴムべらでさっくり混ぜる。オーブンペーパーを敷いた型に生地を入れ、平らにならす。
5 170℃に予熱したオーブンで、約25分焼く。中央に竹串を刺して、生地が付いてこなければ焼き上がり。熱いうちに型から出し、ラップで全体を包んで冷ます。冷めたら、包丁で好みの大きさに切る。
デザートの店「歩粉」が提案する、小さくても満足できる味わいのお菓子
デザートのお店「歩粉」でも、小さなお菓子を幾つかのせた「デザートプレート」を提案している磯谷さん。
「いろんな種類のお菓子を、ちょこちょこつまむのって、すごく楽しいんですよね(笑)。小さくても満足できる味わいにするためには、ショートブレッドのザクザク感やマシュマロのねっちり感など食感に変化をつけたり、スパイスやナッツをしっかり効かせて味にアクセントをつけたりするといいと思います」
そんな磯谷さんが最近、焼き型として注目しているのが、「野田琺瑯」のキャビネサイズのホーローバット。今回、提案したお菓子も、そちらを使用しています。ホウロウでなくても、同じくらいの大きさのステンレス製バットでも大丈夫。
「手に入りやすい身近な台所道具ですが、実は焼き型としても活用できるんです。スティック状や正方形など、切り分け方を考えるのも面白くて。サイズ感もかわいいから、親しい人に『もしよかったら』と、気軽なおすそわけにも、とてもいいんです」
ほんのり甘い素朴なおやつ「スイートポテト」 >>
バターたっぷり「黒糖ショートブレッド」 >>
酸味と香ばしさがアクセントの「あんずとヘーゼルナッツのブラウニー」 >>
ちょっと刺激的な「スパイスクッキー」と、ねっちり食感「ホワイトマシュマロチョコ」 >>
ほろ苦大人味の「コーヒーチョコスコーン」 >>
〈料理/磯谷仁美 撮影/上山知代子(https://www.ueyamachiyoko.com) スタイリング/大橋利枝子 取材・文/田中のり子〉
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
磯谷仁美(いそたに・ひとみ)
京都・大徳寺のそばにあるデザートのお店「歩粉」店主で、素材の味わいを生かした、ほっとする味わいのお菓子づくりが人気。7年ぶりのレシピ本『歩粉のお菓子』(文化出版局)が2021年3月に発売。お店の営業については歩粉WebサイトのNewsページにて。
https://www.hocoweb.com/news/
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この本では、アメリカやスウェーデンでの滞在を通じて見つけた新たなレシピや素材使い、また日本を離れて魅力を再認識した和素材を生かしたレシピがふんだんに紹介されています。素朴でほっとするおいしさなのに、どこにもない歩粉のお菓子の魅力が満載の一冊です。
発売を記念して、京都のお店では、本に掲載されている「レモンとポピーシードのケーキ」、「グルテンフリーのプレーンスコーン」を含めた期間限定デザートセットを提供中。またオンラインショップにて、新刊とお菓子のセット販売も2021年4月3日まで受注受付中。
詳細は歩粉Webサイトでご確認ください。
https://www.hocoweb.com/