• 作業や仕事の合間にも、気軽に指でつまめるサイズがうれしい「つまめる焼き菓子」。家ごもりのお供にぴったりな、小さくても贅沢な味わいです。今回は、「スパイスクッキー」と、その生地を使用した「ホワイトマシュマロチョコ」。歩粉・磯谷仁美さんに教えていただきました。
    (『天然生活』2013年2月号掲載)

    「スパイスクッキー」のつくり方

    画像: 「スパイスクッキー」のつくり方

    生地を仕込んだら、半分はクッキー、半分は後半で紹介するチョコに。クッキーはランダムな形に切り分けると楽しいです。

    材料(28×24cmの天板2台分)

    ● A
    ・ 薄力粉175g
    ・ 全粒粉40g
    ・ シナモンパウダー7g
    ・ ナツメグ(粉末)2g
    ・ クローブ(粉末)1g
    ・ カルダモン(粉末)1g
    ● バター(食塩不使用)100g
    ● 砂糖55g
    ● 塩1g
    ● 卵35g

    下準備

    ◎バターは室温にもどす。

    つくり方

     ボウルにバターを入れ、泡立て器でクリーム状に練る。砂糖と塩を加え、ざらつきがなくなるまですり混ぜる。溶いた卵を2回に分けて加え、そのつど、よく混ぜる。

     のボウルにAの粉類を2回に分けてふるい入れ、カードで切るようにしながらよく混ぜる。

     生地がまとまってきたらビニール袋に入れ、空気を抜きながら手で押して平らにし、冷蔵室で約2時間、休ませる。

     生地を手で大まかに割ってからひとつに丸め、体重をかけながら少しこねる。台に打ち粉(強力粉・分量外)をふって生地をのせ、上からも軽く打ち粉をふり、めん棒で2~3mm厚さにのばす。

     包丁で好きな大きさに切り、天板に並べる。フォークで表面に穴をあけ、冷蔵室で20~30分、休ませる。

     170℃に予熱したオーブンで、20~25分焼く。

    「ホワイトマシュマロチョコ」のつくり方

    画像: 「ホワイトマシュマロチョコ」のつくり方

    チョコにマシュマロが入ることで、ねっちりした独特の食感に。ホワイトチョコレートを溶かすとき、温度が高すぎると油分が浮いてしまうので注意。

    材料(21×16.5×深さ3cmのバット1枚分)

    ● スパイスクッキー生地(上記で紹介した工程のもの)半量
    ● バター(食塩不使用)140g
    ● マシュマロ140g
    ● 製菓用ホワイトチョコレート160g
    ● くるみ60g
    ● ヘーゼルナッツ60g
    ● ピスタチオ20g
    ● フリーズドライいちご6g

    下準備

    ◎めん棒で2~3mm厚さにのばしたスパイスクッキー生地をバットに敷き込み、フォークで表面に穴をあけ、冷蔵室で20~30分休ませる。170℃に予熱したオーブンで、20~25分焼く。冷めたらバットから取り出しておく。

    ◎くるみ、ヘーゼルナッツは150℃のオーブンで約15分、から焼きする。ピスタチオは縦半分に切る。

    ◎ホワイトチョコレートは包丁で細かくきざむ。

    つくり方

     鍋にバターを入れ中火にかけ、溶けたら火を止める。マシュマロを加え、ゴムべらで混ぜながら、余熱で溶かす。

     ナッツ類、フリーズドライいちごを加え、軽く混ぜる。

     ボウルにホワイトチョコレートを入れ、を加え混ぜながら、さらに余熱でチョコレート生地を溶かす。

     バットにオーブンペーパーを敷き、焼いたクッキー生地をのせ、その上にを流し入れる。表面を平らにならし、常温で冷やし固める。固まったら、包丁で好みの大きさに切る。

    デザートの店「歩粉」が提案する、小さくても満足できる味わいのお菓子

    デザートのお店「歩粉」でも、小さなお菓子を幾つかのせた「デザートプレート」を提案している磯谷さん。

    「いろんな種類のお菓子を、ちょこちょこつまむのって、すごく楽しいんですよね(笑)。小さくても満足できる味わいにするためには、ショートブレッドのザクザク感やマシュマロのねっちり感など食感に変化をつけたり、スパイスやナッツをしっかり効かせて味にアクセントをつけたりするといいと思います」

    そんな磯谷さんが最近、焼き型として注目しているのが、「野田琺瑯」のキャビネサイズのホーローバット。今回、提案したお菓子も、型を使うものはそちらを使用しています。ホウロウでなくても、同じくらいの大きさのステンレス製バットでも大丈夫。

    「手に入りやすい身近な台所道具ですが、実は焼き型としても活用できるんです。スティック状や正方形など、切り分け方を考えるのも面白くて。サイズ感もかわいいから、親しい人に『もしよかったら』と、気軽なおすそわけにも、とてもいいんです」




    〈料理/磯谷仁美 撮影/上山知代子https://www.ueyamachiyoko.com スタイリング/大橋利枝子 取材・文/田中のり子〉

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    磯谷仁美(いそたに・ひとみ)
    京都・大徳寺のそばにあるデザートのお店「歩粉」店主で、素材の味わいを生かした、ほっとする味わいのお菓子づくりが人気。7年ぶりのレシピ本『歩粉のお菓子』(文化出版局)が2021年3月に発売。お店の営業については歩粉WebサイトのNewsページにて。
    https://www.hocoweb.com/news/

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    画像: ちょっと刺激的な「スパイスクッキー」と、ねっちり食感「ホワイトマシュマロチョコ」/歩粉・磯谷仁美さん|つまめる焼き菓子

    『歩粉のお菓子』(文化出版局)

    「歩粉」の店主、磯谷仁美さんによる7年ぶりのレシピ本

     

    『歩粉のお菓子』(文化出版局)|amazon.co.jp

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    この本では、アメリカやスウェーデンでの滞在を通じて見つけた新たなレシピや素材使い、また日本を離れて魅力を再認識した和素材を生かしたレシピがふんだんに紹介されています。素朴でほっとするおいしさなのに、どこにもない歩粉のお菓子の魅力が満載の一冊です。

    発売を記念して、京都のお店では、本に掲載されている「レモンとポピーシードのケーキ」、「グルテンフリーのプレーンスコーン」を含めた期間限定デザートセットを提供中。またオンラインショップにて、新刊とお菓子のセット販売も2021年4月3日まで受注受付中。 詳細は歩粉Webサイトでご確認ください。
    https://www.hocoweb.com/



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