これまでに足しげくスペイン各地の女子修道院を訪ね歩いてきたという、丸山久美さん。古くからスペインの修道院で食べつづけられ、今日まで伝わる、ふだんの料理が存在しています。丸山さんが修道女に教わった大切なレシピのなかから、春にふさわしい、「そら豆のごはん」と「カリフラワーのフリート」のつくり方を教わりました。
（『天然生活』2013年4月号掲載）
そら豆のごはんのつくり方
そら豆のふくよかな香りがたまらない、シンプルな炊き込みごはん。
スペインは世界第2の米産出国。修道院の食事に米は欠かせない存在。
材料（4人分）
| ● そら豆（正味） | 120g |
| ● 米 | 2合 |
| ● 玉ねぎ | 1/2個 |
| ● オリーブオイル | 大さじ1 |
| ● 塩 | 小さじ1/3 |
つくり方
１ そら豆は、さやから出して薄皮をむく。米はとぐ。玉ねぎは薄切りにする。
２ 鍋にオリーブオイルを入れて熱し、玉ねぎを炒める。甘味が出るまで弱火でゆっくりと炒める。
３ ２の鍋に、そら豆、米、水2カップ（分量外）、塩を加え、沸騰したら、ふたをして中火で3分、弱火でさらに12〜13分煮て、10分ほど蒸らす。
カリフラワーのフリートのつくり方
ゆでたカリフラワーを揚げるのが修道院の昔ながらのレシピですが、
生のまま揚げても大丈夫。シンプルですが、甘味が増して美味です。
材料（4人分）
| ● カリフラワー | 小1株 |
| ● 小麦粉 | 適量 |
| ● 卵 | 1個 |
| ● 揚げ油 | 適量 |
| ● 塩 | 適量 |
つくり方
１ カリフラワーは小房に分け、さっとゆがく。ざるにあげ、よく水けをふく。
２ １に小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせる。
１ 揚げ油を中温よりやや低め（170℃くらい）に熱し、２をこんがりと揚げて塩をふる。
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＜料理／丸山久美 撮影／清水奈緒 スタイリング／大谷マキ 取材・文／花沢理恵＞
丸山久美（まるやま・くみ）
料理家。東京生まれ。スペイン家庭料理教室「mi mesa」主宰。スペインのマドリードに14年間滞在中に、現地の料理を学ぶかたわら、修道院めぐりを始める。著書に、修道院お菓子のレシピをまとめた『修道院のお菓子』（扶桑社）がある。2021年3月25日に『バスクの修道女 日々の献立』amazonで見る がグラフィック社より発売。
Instagram：@kuu_maru
スペインでは、中世の頃に修道女が試行錯誤を重ねて生み出したお菓子が、長い間愛されつづけてきています。いまでも、お菓子づくりをつくり続けている修道院があり、「修道女のお菓子」と呼ばれ大切にされています。「おいしいお菓子を売っている修道院はないかしら」と、旅行や遠出のたびに探し、出会った、素朴だけれど、繊細で質のよいお菓子たち。
それから20年以上が経ちましたが、未だに一番つくっているのは修道院のお菓子。そんな、素材もシンプルでつくるのも簡単だけれども、飽きがこない修道院のお菓子50品を紹介します。
