ローズマリーのこと
ローズマリーは、古代ギリシア時代から多くの医師や博物学者が数々の効能、治療、処方を語り継いできた、歴史のあるハーブの1つ。悪性チフスの感染予防に使われたり、ワインで煮たローズマリーはめまいやだるさの治療に、また、顔を洗って吹き出物の予防などに使われてきました。
また、中世ヨーロッパ時代、ローズマリーを主体としたハーブとアルコールで作られたハンガリーウォーターには、70歳の王妃が隣国の王子からプロポーズされ、「若返りの水」と呼ばれるエピソードがあるほどです。
近年では、認知症の予防改善に、ローズマリーから抽出された精油が効果的であるとテレビでも取り上げられていて、記憶に新しい方もいらっしゃると思います。
今回は、ハンドジェルに使用するため、まずは、ローズマリーをティンクチャーにしてから使います。無水エタノールやスピリタスでティンクチャーにすると、抗酸化作用や抗菌作用があるといわれる成分と香りが引き出されます。
ティンクチャーのことは、レモンのマスクスプレーの記事をご覧くださいね。
ローズマリーのハンドジェルのつくり方
![画像: ローズマリーのハンドジェルのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/ca562a933a43c2af0203be928b51bce619f68dde.jpg)
材料(出来上がり30mL分)
◎ 無水エタノールまたはスピリタス(*1) | 35mL |
◎ フレッシュローズマリー | 10g |
◎ グリセリン(*2) | 小さじ1/2 |
◎ キサンタンガム(*3) | 耳かき山盛り4杯分 |
◎ 精製水 | 10mL |
◎ ジェルを入れる容器(アルコール対応のもの) | |
◎ ガラスビーカー | 2つ |
◎ ガラス棒(混ぜるために使用。マドラーで代用可能) |
*1:スピリタスは、ポーランドのウォッカで、アルコール度数が96度あります。酒屋さんやオンラインショップ等で購入可能です。
*2:グリセリンは保湿剤として使います。薬局やアロマテラピー専門店、オンラインショップ等で購入可能です。
*3:キサンタンガムは水分のとろみ付けに使います。アロマテラピー専門店、オンラインショップ等で購入可能です。
つくり方
1 ローズマリーの枝から10g分の葉を計りとります。
![画像1: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/7dbb1265883acd11a605f56d936703645770c0a4.jpg)
2 1のローズマリーを手で細かくちぎりながらビーカーに入れます。
![画像2: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/a10a10a0c92271003f1def277909ddcb5991d625.jpg)
3 スピリタスまたは無水エタノールを35mL注ぎます。この時、ローズマリーが盛り上がってくるので、ガラス棒でトントンと抑えるようにしながら注いでください。入れ終わったらラップをして、2時間〜半日置いておきます。
![画像3: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/ee7eb6c2a2de50b6b0ebee97b02bad6279fcc1ae.jpg)
4 2時間〜半日後、コーヒーフィルターや茶漉しで漉します。綺麗な緑色のローズマリーティンクチャーの出来上がりです。
![画像4: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/65f7e459cb599a76605fee490ebf3823b4887c16.jpg)
5 もう1つのガラスビーカーにはキサンタンガムを耳かき山盛り4杯分計りとります。
![画像5: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/77199af1d84f0c7c0276e45864523c341b82ff40.jpg)
6 5にグリセリン小さじ1/2を入れます。
![画像6: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/5db801637a9a40f28610fa7d65622c33a098eacd.jpg)
7 キサンタンガムはだまになりやすいので、ガラス棒で軽く叩くようにしてからよく混ぜます。(徐々にプルプルとした粘性が出てきます。)
![画像7: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/3165fb4766ba00f0868e9e73b56d3294cdf21afb.jpg)
8 7にローズマリーティンクチャーを20mL(小さじ4杯分)入れながらよく混ぜ合わせます。
![画像8: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/a1369402d039b40be8f01ff93d92b9ccba632c58.jpg)
9 色は少し濁り、明るい抹茶色のジェルになっていきます。
![画像9: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/9905eb74a3cf31a8eb6f660658a200ccfb267e60.jpg)
10 アルコール対応の容器に入れて完成です。(使用容器は本来であれば遮光瓶がおすすめですが、このように透明な瓶を使用し、色も楽しみたい場合は、1ヶ月以内に使い切ってください)
![画像10: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/b0e2ebc603f2565dd5180ea4050d855af684cce0.jpg)
使用時は、手にとってよく伸ばしてお使いくださいね。
ローズマリーのスッキリとした香りは、疲れた脳をリフレッシュさせたり、記憶力を増強させることで知られています。
外出のお供にぜひ加えてください。
![画像11: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/f9baf472d7a05542f96d6e63159b7670a6149f9a.jpg)
次回はハンドジェルにおすすめの精油をご紹介しますね。
どうぞお楽しみに。
![画像12: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/04/22/67f24a36b0795776cd8e02b89da0ddeff1c4e232.jpg)
末吉 真由美(すえよし まゆみ)
暮らしの植物アロマケミスト/恋する石けん®︎研究家
(公社)日本アロマ環境協会資格認定校フェールマヴィ校長
日本メディカルハーブ協会認定ハーバルセラピスト
家族と暮らしのハウスキーピング品やコスメ、恋する石けんワークを通して地域で生き生きと活躍する女性を増やすことが使命。
●ウェブサイト:フェールマヴィ
https://fairemavie.com
●Instagram:@fairemavie.mami
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