• 東京・赤羽の果物店「プチモンド」の、必ず注文を受けてからつくるフルーツサンドの味の秘密を紹介します。ふと思い出せば食べたくなる、甘酸っぱくて、どこか懐かしくて、やさしい味。愛されつづける名店のフルーツサンドには、おいしさの法則がありました。
    (『天然生活』2013年3月号掲載)

    7つのフルーツが織り成す至福の味

    いちご、バナナ、メロン、りんご、オレンジ、パイナップル、ラ・フランス……。「プチモンド」のフルーツサンドに入っているフルーツは、なんと7種類

    パンの間から、みずみずしいフルーツとなめらかなクリームが、やさしく溶け合うように口の中に広がります。

    戦前から続く果物屋の二代目・関元修さんが「おいしいフルーツをたくさんの人に食べてほしい」と、夢だった喫茶店を開いたのは約30年前のこと。

    毎朝、市場で仕入れる新鮮なフルーツを使ったメニューのなかでも、フルーツサンドはちょっと特別です。一度食べてとりこになった人や、噂を聞きつけた人が、遠方からわざわざ訪れることもあるくらい。

    画像: ひと口食べると数種類のフルーツが口の中へ。フルーツの新鮮さに加え、やわらかなパン、甘さ控えめのクリームとのバランスも秀逸

    ひと口食べると数種類のフルーツが口の中へ。フルーツの新鮮さに加え、やわらかなパン、甘さ控えめのクリームとのバランスも秀逸

    「ひと口で、たくさんのフルーツを食べられたら幸せですよね」

    そう穏やかに話しながら、7種類のフルーツをひとつひとつきざむ関元さん。

    どんなに忙しくても、注文を受けてからつくるのが譲れないこだわり。きざんだフルーツと甘さを抑えた特製の生クリームを、ていねいにパンにはさみます。

    「やっぱり、つくりたてがおいしいですから。手間をかけても、喜んでいただけるものを提供したい」

    多くの人をひきつけるプチモンドのフルーツサンド。心に染み入るようなおいしさの秘密が、店主の細やかな仕事に潜んでいました。

    プチモンドのフルーツサンド
    おいしい法則

     注文が入ってからフルーツをきざむ

    フルーツが水っぽくなったり、変色したりしないよう、つくり置きは厳禁。フルーツは約1cm角にきざみ、口あたりよく。

     食感の違うフルーツを使う

    りんごは必ず入れる。さくさくの食感が、おいしさを増すアクセントに。ジューシーな高級メロンも惜しみなく使う。

     目でも楽しめるよう色合いも考慮

    いい頃合に熟した一番おいしい状態のフルーツを、色合いも重視して使う。メロンの緑色がさわやかなアクセントに。

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    プチモンド
    東京都北区赤羽台3-1-18
    TEL.03-3907-0750

    画像: 3 目でも楽しめるよう色合いも考慮
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    〈撮影/川村 隆 取材・文/熊坂麻美〉

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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