ちぢみほうれんそうのこと
「ちぢみほうれんそう」は、寒い環境で栽培される冬季限定のほうれんそう。名前のとおり、ちぢんだ肉厚な葉で、通常の「ほうれんそう」よりもうま味や甘みが強いのが特徴です。
ほうれんそうはβ-カロテンや鉄やマグネシウム、亜鉛などのミネラル類が豊富で、鉄分の吸収をサポートするビタミンCやビタミンB群がバランスよく含まれていることで知られていますが、ちぢみほうれんそうはビタミン類をさらに豊富に含みます。乾燥する冬場の乾燥肌対策としても効果が期待できるので、女性にうれしい食材といえます。
ちぢみほうれんそうのくたくたバター煮のつくり方
イタリア風にくるみとパルメザンチーズを加え、バターでくたくたに煮ました。
ちぢみほうれんそうがない場合は、普通のほうれんそうでもお試しください。
材料(つくりやすい分量)
● ちぢみほうれんそう | 1束 |
● バター | 大さじ2 |
● パルメザンチーズ | 1/3カップ |
● くるみ | 大さじ2 |
● オリーブオイル | 大さじ2 |
● にんにく | 小さじ1 |
● A | |
・塩 | 小さじ1/2 |
・白こしょう | 少々 |
つくり方
1 くるみは粗くきざみ、切りかすは取り除く。フライパンにくるみが重ならないよう並べ、中火で乾煎りする。ほうれんそうはよく洗い、3cm長さに切りそろえる。芯は根元を切り、縦に細切りする。
※捨ててしまうことの多い軸のピンクの部分は、実は甘くて栄養素が高く、炒めものなどにするといちばんおいしい部分。熱が入りやすいよう切り込みを入れて一緒に使うのがおすすめ。
2 フライパンにオリーブオイルを中火の弱で熱し、にんにく、ほうれんそうの順に加え、ふたをして蒸し焼きにする。ときどき木べらなどで混ぜる。
※水分がなくなり焦げ付きそうになったら水または酒(どちらも分量外)を少々加えてもよいが、なるべくほうれんそうだけでつくるほうが濃くておいしい。
3 2がしんなりしてきたらバターとAを加え、中火でくたくたになるまで火を通す。火を止めてチーズを半量ほど加えて混ぜ合わせ、耐熱皿に敷き、残りのチーズとくるみをふりかける。250℃のオーブンで、チーズが溶ける程度にさっと焼き上げる。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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