(天然生活2022年10月号掲載)
暮らしに寄り添う、包容力のある古道具
多肉植物に魅せられて専門店を営む松山美紗さんと久保浩司さん。自宅は無垢材の床と白い壁や天井が印象的で、すっきりとしていながらも点在するヴィンテージの家具が暮らしに彩りを添えています。
「古道具のテーブルは、ひとり暮らし時代にギャラリーを営んでいた友人から譲り受けたものです。店舗では陳列台として使われていましたが、長さの割に幅が狭いので圧迫感がなく、私は作業机にしていました。パソコンを置いたままでも食事できる空間があり、使い勝手がいいんです」と美紗さん。
結婚、出産で家族構成や住まいが変わったいまでは、ダイニングテーブルとして毎日の食卓を支えます。食事や家族の団らんはもちろん、植物の仕分けや発送などの作業場として、また小学生の息子の勉強机や遊び場としても重宝していると浩司さん。
「家具は用途を決めすぎず自由に組み合わせて使うことが多いです」
ふたりの柔軟な発想と着眼点が、暮らしや家族に合わせて自在に寄り添う包容力を生み出しています。
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<撮影/林 紘輝 取材・文/結城 歩 トレース/たまスタヂオ>
久保浩司、松山美紗(くぼ・こうじ、まつやま・みさ)
2004年にインターネット販売の多肉植物・サボテン専門店「solxsol」(ソルバイソル)をオープン。販売に留まらず、多肉植物を自分たちで育てるため、7年前に現在の自宅を建てる際、敷地内に多肉植物の温室も構えた。現在は埼玉県内に実店舗を開店するべく準備中。https://www.solxsol.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです