昨日今日明日が連なり、ただ過ぎていくように感じる日々に、句読点を打ち、節目を感じる役目をするのが季節の行事。仕事やおつきあいなどの予定とともに、昔から続く行事もカレンダーなどに書き出し、暮らしのなかで実践する、季節ごとの楽しみをつくりませんか? 4月に楽しむ行事を「いとよし」の尾﨑美香さんに教わります。
(『天然生活』2024年2月号掲載)
(『天然生活』2024年2月号掲載)
4月|卯月
桜が咲き、新しい季節到来。春を楽しもう
よもぎの楽しみ
庭先や河原によもぎが茂るころ。やわらかな若芽を摘んで、春の香りを楽しみましょう。
手軽に楽しむならお茶を。お団子もおすすめで、ミキサーでゆでた葉を細かくして白玉粉と混ぜてゆで、あんこなどお好みで。
摘みたてのフレッシュな香りが格別の味わいです。
桜の楽しみ
街のいたるところに桜が咲くこの季節は、「桜のはしご」をして、短い見頃を思う存分楽しみます。
季節を表す和菓子も、桜の意匠のものや桜の葉を使ったものなど桜にちなんだものが多く出回ります。
それらを食べ比べすることだけでも、春を楽しむことになるはず。
野遊び、磯遊び
もともとは旧暦の3月3日、仕事を休み水辺や山でお祓いをするピクニックのような風習がありました。
ちょうど貝が旬を迎え、水もぬるみ、大潮で潮干狩りにちょうどいい季節です。
春の草が生えてくるころで、裸足になって大地のエネルギーを感じるのもいいですね。
※ 「いとよしさんに聞く、春夏秋冬 暮らしの行事ごよみ」は、『天然生活』2024年2月号、P.28~33に掲載されています
<監修/尾﨑美香(いとよし) イラスト/赤池佳江子 取材・文/鈴木麻子>
尾﨑美香(おざき・みか)
大手化粧品メーカー退社後に「室礼三千」で年中行事を学び、「いとよし」を立ち上げる。著書に『季節の行事と いまどきのしつらい手帖』(エクスナレッジ)。
https://ito-yoshi.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです