(『天然生活』2023年6号掲載)
小さな種をまくこと
「精油やハーブのレシピとは、少し趣が異なるけれど」
ハーバリストの萩尾エリ子さんがこの季節にぜひ伝えたいもうひとつの手立てが<種をまくこと>。
「土に触れて種をまき、水をたっぷりと与えて。小さな種を育てることは、そのプロセスだけでも大きな安らぎを与えてくれます。
さらに芽が出たら、無条件に愛らしくうれしいもの。難しく考えなくても、種は環境がそろえば時を得て芽生えてくれます」
日光でセロトニンが分泌。健やかな眠りの効果も
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芽吹き以外にも、種をまくことで得られる喜びはさまざま。
「種のために外へ出て、日の光を浴びれば、精神の安定をもたらす神経伝達物質『セロトニン』が分泌されます。それは夜になるとメラトニンに変わり、健やかな眠りをもたらしてくれるでしょう」
たとえ小さな窓辺でも、日の光を浴び、土や風のにおいを感じることは「アロマテラピーに匹敵するくらいの効果があるんじゃないかしら」
生育には日陰や半日陰など、適した環境がありますが、芽出しの時期はどれも光の下で大丈夫です。
「種の形の違い、双葉の愛らしさ、育った葉や花のおいしさまで、ひと粒から始まる楽しさを見つけてくださいね」
ハーブの育て方
特別な土でなくても大丈夫。
「水を通す容器と培養土、好みの種を準備すれば、どなたでも気軽に始めることができます」
用意するもの
● ナスタチウム、ボリジ、ジャーマンカモミールなど好みのハーブの種 各適量
● 培養土 適量
カモミールの種の場合
1 容器に培養土を入れる。
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2 土の上に厚く種をまき、手でやさしく鎮圧する。
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3 土の上に厚く種をまき、手でやさしく鎮圧する。
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〈監修/萩尾エリ子 撮影/寺澤太郎 構成・文/玉木美企子〉
萩尾エリ子(はぎお・えりこ)
はぎお・えりこ ハーバリスト。ナード・アロマテラピー協会認定アロマ・トレーナー。長野・茅野にて薬草店「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」を営み、ハーブティーや精油の販売のほかアロマテラピーにまつわる講座も開催している。著書に『あなたの木陰』amazonで見る 『香りの扉、草の椅子』amazonで見る (ともに扶桑社)など。
https://www.herbalnote.co.jp/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです