• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「大暑」の時季に食べたい、ゴーヤと牛肉の味噌スープのレシピです。

    <大暑(7月22日〜8月6日)>

    夏の最も暑い時季で、大暑までが暦の上では夏です。

    鰻を食べる土用丑の日があったり、梅干しを干す頃です。

    大暑の期間は土用なので体調を崩しやすい時季です。

    汗をかくので体力が消耗し、胃腸も疲れてきます。

    夏野菜を積極的にとり、体の熱をとり除いて水分を補給しましょう。

    胃腸をいたわり、体力をつけるためにタンパク質もしっかりととることが大切です。

    冷たい飲み物や食事ばかりにならないよう気をつけましょう。

    牛肉とゴーヤの味噌スープをご紹介します。

    ゴーヤの苦味がお味噌で感じにくくなります。

    いただいた後、スーッと体の熱がひいていく爽快感があります。

    ゴーヤは体の熱と余分な熱をとってくれ、独特の苦味は胃の働きを助けます

    体を冷やす効果が高いので、妊娠中や生理中はたくさんいただくのは控えましょう。

    牛肉は気と血を補ってくれます。

    味噌は胃に優しく冷房や薄着などで冷えたお腹を温めます

    今回の吸い口はパセリ

    血を補って巡りをよくしてくれます。

    「ゴーヤと牛肉の味噌スープ」のつくり方

    画像: 「ゴーヤと牛肉の味噌スープ」のつくり方

    材料(2人分)

    画像: 材料(2人分)
    ● ゴーヤ1/2本
    ● 牛肉(切り落とし)100g
    ● 昆布6cm角
    ● パセリ(葉の部分)ひと枝分
    ● 味噌適量
    ● 塩小さじ1/3
    ● 油小さじ1

    つくり方

     昆布は水400mLに浸しておく。

     ゴーヤは縦半分に切ってワタをとり5㎜幅に切る。パセリの葉はみじん切りにする。牛肉はざく切りにして、塩をふってなじませる。

     鍋に油を中火で熱して牛肉を炒める。色が変わったらゴーヤを加えて全体に軽く火が通るまで炒める。

    画像: 牛肉を炒める

    牛肉を炒める

    画像: ゴーヤを加えて炒める

    ゴーヤを加えて炒める

     を昆布ごと加えて強火にする。アクを取り除いてパセリを半量加えたら弱火にし、味噌を溶き入れて火を止める。

    画像: 昆布水を昆布ごと加える

    昆布水を昆布ごと加える

    画像: アクを取り除く

    アクを取り除く

    画像: 味噌を溶き入れる

    味噌を溶き入れる

     器に盛って残りのパセリを散らす。



    荒木 典子(あらき・のりこ)

    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。

    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。

    インスタグラム:@aranoric

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    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    画像: <大暑>ゴーヤと牛肉の味噌スープ|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

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