洗濯物のいやな臭い防止には“正しい洗濯”をすること
タオルやシャツからいやな臭いすることがあります。
除菌消臭洗剤や抗菌消臭柔軟剤を使って洗っても時間が経ったり、湿ったりすると、臭い戻り(乾かした後は臭わず、しばらくしてから臭いがすること)が起こります。
合成洗剤や柔軟剤で洗濯物の臭いを一時的に覆い隠しても、臭いの元となる“見えない皮脂汚れ”が残っていると、再びいやな臭いが復活してくるのです。
その“見えない皮脂汚れ”は、消臭除菌洗剤や消臭柔軟剤を使っても落ちにくい汚れ。正しい方法で洗濯することが大切です。
洗濯前の保管方法、洗濯方法、干し方を変えるだけで、洗濯物が臭わなくなります。
臭わない洗濯のポイント
● 洗濯機に使用済みタオルや汗の付いた衣類を入れておかない
● 洗濯機は使い終わったら乾かす
● 1回すすぎコースで洗うと臭いやすくなる
● 部屋干しは風を当てることが大事
● 洗濯機は定期的に洗浄する
洗濯物の臭いを防止する4つのルール
1.洗濯機を「洗濯カゴ」にしない
生乾き臭を防ぐには、洗濯前の保管にも気をつけること大切です。洗濯物を洗濯機に入れておくと、洗濯層と衣類に雑菌が付き、臭いやカビが発生します。
洗濯物は風通しのいいカゴに入れて、湿ったタオルや汗の付いたシャツなどはハンガーなどに掛けておき、湿った状態で放置しないようにしましょう。
2.洗濯機を乾燥させることでカビ予防
洗濯後は洗濯槽の内側を乾いていますが、外側は濡れています。バスルームと同様で、濡れたまま締め切ってしまうと、カビが発生します。
洗濯槽を乾燥させるには、洗濯機を空にして蓋を開けておいたり、槽乾燥をしたり。洗濯機を乾してカビや臭い防止をしましょう。
3.1回すすぎは汚れや臭いが残りやすい
1回すすぎでは汚れを十分に落とすことができません。
洗濯は水で汚れを希釈してきれいにするため、すすぎが少なければ十分に汚れが希釈しきれず、臭いが発生しやすくなります。
4.部屋干しは風を当てて素早く乾かす
湿った状態が長くなると、雑菌が繁殖して臭いが発生しやすくなります。
部屋干しは外干しに比べて風が当たりにくく、乾くのに時間がかかります。風が当たる様に工夫して干しましょう。
本記事は『魔法の洗濯術』(コスミック出版)からの抜粋です
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〈イラスト/吉田一裕〉
茂木孝夫(もぎ・たかお)
白栄舎クリーニング代表。30年前生協の「石けんと合成洗剤の違い」学習会をきっかけに石けんを使ったクリーニングに転換し、その後、書籍やテレビやラジオで紹介される。子が7人いて、第4子が重度のアトピー性皮膚炎だったため、洗剤や食品の安全性や環境問題に関心を持つようになる。生協や自治体を中心に「カラダにいい洗濯術」の講演を全国で150回以上行っている。著書に『家庭(うち)でできるカラダにいい洗濯術』(コスミック出版)。