• 服飾作家として、日常を心地よく過ごせる手づくり服や小物をさまざまに提案している美濃羽まゆみさん。服をつくり始めネットショップで販売するようになると、やがて即完売してしまうほどの人気に。がんばってつくっても買えない人がいる……。終わりの見えないゴールに疲弊してしまった美濃羽さんがたどり着いた新たな道とは?

    「お母ちゃんの手づくり」が本になるなんて!

    転機は、ブランドを立ち上げてから5年目のころ。第二子を妊娠していることが分かり、ショップを休もうと決めたときです。

    「これは神様のくれたお休みなのかもしれない」と、これまでの活動を潔くストップし、娘とのんびりと過ごすことにしました

    すると間もなく、私の子ども服のつくり方を紹介する書籍制作のお話をいただいたのです。

    それこそ、最初は娘の体に新聞紙を当ててつくっていた「お母ちゃんの手づくり」でしかなかったので、まさかそれが型紙付きの本になるなんて……。

    はじめは「恐れ多い!」とおののきましたが、ファンの方々の温かい応援に背中を押され、勇気を出して出版を決めました。

    まだ0歳だった息子をおんぶしながらの撮影は、今でもいい思い出です。

    そして、翌年にはありがたいことに大人服の本を、さらにその翌年には、男女で着られる子ども服の本を出版させていただくことになりました。

    画像: 初めての本のモデルは当時5歳の娘。当時10カ月だった息子をおんぶして撮影に奔走しました。 春夏の服なのに、撮影時は極寒の12月! 寒くて不機嫌な娘をよそに、息子はずっと背中で微笑み、スタッフの皆さんを癒していましたっけ。

    初めての本のモデルは当時5歳の娘。当時10カ月だった息子をおんぶして撮影に奔走しました。

    春夏の服なのに、撮影時は極寒の12月! 寒くて不機嫌な娘をよそに、息子はずっと背中で微笑み、スタッフの皆さんを癒していましたっけ。



    〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像2: 効率的でも合理的でもないけれど……

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ



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