(『天然生活』2021年2月号掲載)
健康でいるために、自分のペースを大切に
「何年か前の年末、働きすぎてひどい風邪をひいて、疲れるってこんなにしんどいのかって思ったんです。以来、自分が疲れないようにしています」と語る、六甲「MORIS」店主・森脇今日子さん。
自分のペースを大切に、よく寝て、よく食べて、どんなときもいつも通りでいることを心がけているそう。
びわ酒やハーブコーディアルを使ったセルフケアや、お気に入りの散歩コースなど、森脇さんならでは健康方法を教えていただきました。
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森脇今日子さんの「ゆるやかな健康習慣」
01 びわ酒でマウスケア
びわ酒は口内炎や歯茎の腫れ、胃腸に効くとされる自然療法。冬場にびわの葉を玄米焼酎に漬け込み半年ほどおく。
マウスケアは2、3倍に薄めてうがいするか、ちびちび飲んでも。
「アルコール度数が高く、おいしいものではないのですが、くちゅくちゅすると歯茎が締まる感じがします。奈良の唐招提寺で大きなびわの木を見つけたときは母娘で盛り上がりました」
02 働くことでストレス解消
食べることも、つくることも好きな森脇さん。
器や調理道具の楽しみ方を伝えたくて、お店には手づくりのお菓子もお目見え。タルトタタンは待ちわびる人がいる季節の味。
「段取りよく仕事するのが好きなんです。お菓子づくりはまさに段取りが肝心、うまくいくとスッとします」
タークのグリルパンでこげるほど煮詰める間の、いいにおいもつやつやの美しさも森脇さんをご機嫌にします。
03 ていねいに歯磨き
歯ブラシは歯科医院で購入。
「月1回の歯の掃除のときに新しくします。硬いブラシは歯茎を傷めそうで苦手。これで歯並びのよくないころまでていねいに磨きます。虫歯だらけだったけどすっかり治りました」
歯磨き粉はきれいに磨ければこだわりなし。うがいはガラス作家・横山秀樹さんのグラスで。
「この水色が好きなんです」と森脇さん。好きなものを愛用して、毎日の習慣を楽しく。
04 ベッドのそばに好きなもの
一瞬で寝入ってしまうほど、寝つきがいい森脇さん。ベッドまわりには好きなものを置いて。
「ぬいぐるみはあまり好きじゃないんですけど、この“鯉ちゃん”は特別。英国から抱えて帰国しました。抱いて寝たりはしないけど寝室に置いて毎日あいさつしています」
テディベアの袋はお気に入りのシーツのリメイク。
「ふかふかよりも肌がひんやりするシーツが好き。よく寝ることが何より大事です」
05 散歩と自転車で体を動かす
六甲山の麓にある、六甲は坂の町。
「電動自転車でもけっこうな運動量なんです。かもめ食堂へお惣菜を買いに行ったり、整骨院に行ったり。日常のなかの行き来がいい運動になっています」
お気に入りの散歩コースは神戸大学のキャンパス。
「ご近所の方々も犬の散歩やランニングをしています。高台にあって海まで見晴らせて気持ちがいい。私は馬術部の練習を見るのが好き。構内のコンビニで、アイスを食べるのも楽しみ」
06 おいしい食材と調味料
母・ひろみさんが検診で亜鉛不足とわかり、毎日の食卓に赤身のお肉を。
黒毛和牛の雌牛を専門に扱う灘中央市場「土居精肉店」まで買い出しに行きます。
「そんなに味つけせず、炒めるだけでおいしい。日常で楽しめる価格もありがたいです」
九州から取り寄せる、菜種油と釜だき塩は素材の味を引き立てる、お気に入り。
「取り寄せるときは欲しい人を募って。送料が抑えられるとみんながうれしいから」
06 ハーブコーディアルでリラックス
ハーブを煮詰めて甘味を加えたものがコーディアル。英国では庭のエルダーフラワーで仕込み、風邪っぽいときや冷えたときに楽しむ。お湯や炭酸水などで薄めて。
「風邪をひいてコーヒーや紅茶がおいしくないときに助けられましたとか、そんな感想をお客さまから聞きます。寝る前にホットミルクに入れることも。スカッとしたいときはチックウィードとか、気分で楽しめば体調にも合うみたい」
〈撮影/わたなべよしこ 取材・文/宮下亜紀〉
森脇今日子(もりわき・きょうこ)
神戸・六甲「MORIS」店主。英国で菓子づくりを学び、2014年に器や生活道具のお店を開業。喫茶や企画展スケジュールはHPで。https://moris4.com
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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