• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「立冬」の時季に食べたい、鶏手羽ときくらげとゆり根のスープのレシピです。

    <立冬(11月7日〜11月21日)>

    冬の気配が感じられるころ

    ここからが暦の上では冬。

    まだ暖かい日もありますが、本格的な冬を迎えるために今から養生しておくことが大切です。

    冬の養生は体を温めることと、しっかりと睡眠をとること

    適度な運動は必要ですが、汗をダラダラかくような激しい運動は負担になります。

    生命力の源でもある腎が弱くなる時季です。

    気や血を補う食材(芋類、肉類、魚介類)や腎を補う食材(黒い食材)を積極的にとるようにしましょう。朝は季節の果物をとると潤い、風邪予防にもなります。

    鶏手羽ときくらげとゆり根のスープをご紹介します。

    鶏手羽は気を補い体を温めてくれます。黒きくらげは血を補って血の流れをよくし腎にもよい。そして肺を潤しますゆり根は肺を潤しますしょうがと黒こしょうは体を温めます

    「手羽先ときくらげ、ゆり根のスープ」のつくり方

    画像: 「手羽先ときくらげ、ゆり根のスープ」のつくり方

    材料(2人分)

    画像: 材料(2人分)
    ● 鶏手羽先5〜6本(約300g)
    ● 黒きくらげ(乾燥でもよい)3〜4つ
    ● ゆり根1/2個
    ● しょうが1/2片
    ● 水800mL
    ● 昆布10cm角
    ● 塩、こしょう各適量

    つくり方

     ゆり根は洗って、黒っぽい部分を包丁でとる。黒きくらげは適当な大きさに切る。手羽先は塩小さじ1/2とこしょうをもみ込んで10分ほどおく。

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方

     鍋に昆布と水を入れたところにの手羽先としょうがを入れて強火にかける。沸騰したらアクをとりのぞいて火を弱め、ふたをして10分ほど煮る。

    画像3: つくり方
    画像4: つくり方

    3 昆布を取り出して、のきくらげとゆり根を入れて、ゆり根がやわらかくなるまで煮る。味をみて必要ならば塩で味をととのえる。

    画像5: つくり方


    荒木 典子(あらき・のりこ)
    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
    インスタグラム:@aranoric

    * * *

    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    画像: <立冬>鶏手羽ときくらげとゆり根のスープ|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

    amazonで見る



    This article is a sponsored article by
    ''.