(『天然生活』2022年11月号掲載)
砂糖だけでは出せないコクと香りが加わる「甘酒」
「そのまま飲むのもいいですが、甘酒はお菓子に使ってもおいしいですよ」と高吉洋江さん。
じっくりと発酵させた甘味は、ほかの食材の持ち味をじゃますることなく、控えめでありながらも、コクと香りが加わります。
「火を入れると甘酒特有の味と香りはやや薄れてしまうのですが、チーズのような発酵の香りがふんわりと残ります。砂糖だけでは出せない、甘酒ならではの味わいになるところがいいですね」
甘酒を使って
甘酒といちじくのマフィンのつくり方
いちじくのプチプチとした食感が楽しいマフィンは朝ごはんにも。
甘酒が入った生地は少し焦げやすいので焼くときに注意して。
材料(底径5cmのマフィン型または耐熱カップ6個分)
A | |
・薄力粉 | 80g |
・強力粉 | 80g |
・きび砂糖 | 40g |
・ベーキングパウダー | 小さじ2 |
・塩 | ひとつまみ(約0.5g) |
● 卵(大きめ、室温に戻す) | 1個 |
● 甘酒 | 70g |
● ドライいちじく | 70g |
● 牛乳 | 40mL |
● バター(食塩不使用) | 70g |
今回使用した甘酒
国産 白米あま酒
甘酒はアルコールを含まない米麹でつくられたタイプがおすすめ。
下準備
・バターは湯せんか電子レンジで加熱して溶かし人肌程度に冷ます。
・ドライいちじくは約1.5cm角に切って分量の牛乳に20分以上ひたす。
・型にグラシンカップを敷く。
・オーブンを180℃に予熱する。
つくり方
1 ボウルに、Aの材料を合わせてふるい入れ、ゴムべらで全体を混ぜる。
2 中央にくぼみをつくり、卵、甘酒、牛乳とドライいちじくを加える。中央で円を描くようにゴムべらを動かして、周りの粉をくずしながら混ぜる。
3 粉が半分ほど混ざり、混ぜた部分がとろっとしてきたら、準備した溶かしバターを加え、周りの粉をくずす。
4 ボウルを回しながら切るようにさっくり混ぜる。粉が見えなくなったら混ぜ終わり。
5 型に分け入れ、180℃のオーブンに入れて25~30分焼く(焦げそうになったらアルミホイルをかぶせる)。
〈料理/高吉洋江 撮影/川村 隆 スタイリング/荻野玲子 取材・文/結城 歩〉
高吉洋江(たかよし・ひろえ)
アフタヌーンティー・ティールームにて商品開発を行う。退社後、2005年よりお菓子教室を主宰。著書に『お菓子教室tiroir 最愛の焼き菓子』(家の光協会)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです