砂糖だけでは出せないコクと香りが加わる「甘酒」

「そのまま飲むのもいいですが、甘酒はお菓子に使ってもおいしいですよ」と高吉洋江さん。

じっくりと発酵させた甘味は、ほかの食材の持ち味をじゃますることなく、控えめでありながらも、コクと香りが加わります。

「火を入れると甘酒特有の味と香りはやや薄れてしまうのですが、チーズのような発酵の香りがふんわりと残ります。砂糖だけでは出せない、甘酒ならではの味わいになるところがいいですね」

甘酒を使って
甘酒風味のスイートポテトのつくり方

さつまいもに、甘酒の風味とやさしい甘さを加えて。

てっぺんにのせたアーモンドは食感と味のアクセントに。

材料（直径6cmのマドレーヌ用アルミカップ4個分）

今回使用した甘酒
国産 白米あま酒

甘酒はアルコールを含まない米麹でつくられたタイプがおすすめ。

下準備

・つや出し用の卵黄は、少量の水と塩（ともに分量外）を加えて塗りやすいかたさにする。

・オーブンを190℃に予熱する。

つくり方

１　さつまいもは約2cmの輪切りにして水に10分さらす。湯気の立った蒸し器に入れ、竹串がスッと通るくらいやわらかくなるまで約15分蒸す。鍋に移し、すりこ木などでなめらかになるまでつぶす。

２　１にAの材料を加えてゴムべらで混ぜる。中弱火にかけて温め、混ぜながらしっかりかたさが出るまで約10分煮つめる。

３　アルミカップに4等分に入れ、フォークで形を整える。つや出し用の卵黄をはけでぬり、スライスアーモンドをのせる。

４　190℃のオーブンに入れ、表面に焼き色がつくまで約20分焼く（焦げそうになったらアルミホイルをかぶせる）。

〈料理／高吉洋江　撮影／川村 隆　スタイリング／荻野玲子　取材・文／結城 歩〉

高吉洋江（たかよし・ひろえ）
アフタヌーンティー・ティールームにて商品開発を行う。退社後、2005年よりお菓子教室を主宰。著書に『お菓子教室tiroir 最愛の焼き菓子』（家の光協会）など。

※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです