砂糖だけでは出せないコクと香りが加わる「甘酒」

「そのまま飲むのもいいですが、甘酒はお菓子に使ってもおいしいですよ」と高吉洋江さん。

じっくりと発酵させた甘味は、ほかの食材の持ち味をじゃますることなく、控えめでありながらも、コクと香りが加わります。

「火を入れると甘酒特有の味と香りはやや薄れてしまうのですが、チーズのような発酵の香りがふんわりと残ります。砂糖だけでは出せない、甘酒ならではの味わいになるところがいいですね」

甘酒を使って
甘酒のパンケーキのつくり方

甘酒の効果で、どこかチーズのような香りが楽しめるパンケーキ。

もっちり、ふんわり。バターだけでおいしく食べられます。

材料（直径12cmのパンケーキ5～6枚分）

今回使用した甘酒
国産 白米あま酒

甘酒はアルコールを含まない米麹でつくられたタイプがおすすめ。

下準備

・生地で使用するバターは湯せんか電子レンジで加熱して溶かし人肌程度に冷ます。

つくり方

１　ボウルにAをふるい入れ、泡立て器で全体をざっと混ぜ合わせる。

２　中央にくぼみをつくり、牛乳、甘酒、卵を加える。泡立て器を円を描くように動かし、周りの粉を少しずつくずしながら混ぜる。

３　粉が見えなくなったら溶かしたバターを加えてさらに混ぜ合わせる（生地がかたくなってしまうため、多少ダマが残っていてもいいので混ぜすぎないように注意。バターの筋が見えなくなったら混ぜ終わり）。

４　ボウルにラップかぬれぶきんをかけて30分～1時間室温で生地を休ませる。

５　フライパンを中火にかけてしっかり熱し、薄く油（分量外）をひく。４をお玉1杯分流し入れ、弱めの中火にして焼く。表面に気泡が出てふちが乾いてきたら上下を返し、裏面も色よく焼く。好みでバターをのせる。

〈料理／高吉洋江　撮影／川村 隆　スタイリング／荻野玲子　取材・文／結城 歩〉

高吉洋江（たかよし・ひろえ）
アフタヌーンティー・ティールームにて商品開発を行う。退社後、2005年よりお菓子教室を主宰。著書に『お菓子教室tiroir 最愛の焼き菓子』（家の光協会）など。

※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです