家族だけでなく、介護のプロも頼って
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「人の手」は家族とは限りません。
介護保険制度ができたいま、ホームヘルパーなど介護のプロに頼ることも、当然の権利です。
家のなかを他人に覗かれたくないという気持ちから、ホームヘルパーの家事援助などを拒否する人がいます。
主婦業を完璧にこなしてきた人ほど、「自分流」の家事が否定されるような気がするのでしょう。でも、それでは介護をしてもらうことはできません。
ケアされ上手の第一歩は、他人が家に入るのを嫌がらないことです。
自身の気持ちに折り合いをつけながらも介護を受けているうちに、体が楽なことに気づき、慣れていくでしょう。
それだけ体は思うように動かなくなるのです。
※ 本記事は『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)からの抜粋です。
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経験、実感、調査データからひも解く、ヨタヘロ期のココロエ。
わたくし92歳。ムリせず、楽しく、少しがんばって、暮らしています。
【目次】
はじめに 幸せな「老い」を生ききるために
第1章 人生一〇〇年時代の「老い」とは
第2章 老いに必要な、ライフスタイルを身につける
第3章 健康管理・危機管理は人の手も借りて万全に
第4章 自分の気持ちを大切にする人生の終い方
第5章 この先も人生の主人公。前向きに生きるには
おわりにかえて 私のターニングポイントと、力を注いできたこと
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樋口恵子(ひぐち・けいこ)
1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。政府の男女共同参画会議の委員などを歴任。介護保険制度創設に尽力するなど、女性や介護、高齢者問題に深くかかわり、執筆や講演などに力を注ぐ。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」前理事長(現在は名誉理事長)。著書に『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』『老いの上機嫌 90代!笑う門には福来る』(ともに中央公論新社)など多数。