• 言葉は目には見えないからこそ、かけがえのないもの。松が丘助産院院長の宗 祥子さんに、人生の支えとなった唯一無二の大切な言葉を教えてもらいました。
    (『天然生活』2021年1月号掲載)

    60歳を過ぎたいまもなお、この言葉が生きている

    父からもらった「言葉の贈りもの」

    「私が中学生のときのことです。

    当時、高校卒業だけでよいから大学には進学したくないと思っていました。

    そこで、家族に高校は商業科に行きたいと話したとき、父に言われた言葉です」

    学問は感動の三角形となる底辺を形づくるもの。

    いっけんむだに思えても、教養を広げることで底辺は長く、より強くなる。

    それによってつくられる三角形も強く、高いものになる

    「幅広い知識と教養を得ることで、これからの人生のなかで多くの感動を得て、幅広い人間関係を築くことができる。

    そのための手段のひとつとして大学も検討し、それを前提に高校を選んでほしい。

    この言葉には、そういった父の思いが込められていたんだと思います」

    結局、お父さまの言葉を受けて地元の進学校の普通科に進学し、大学へと進んだ宗祥子さん。

    就職して子どもができたあと、助産師になるため36歳でまた大学に再入学しました。

    60歳を過ぎた現在も助産師として現役で仕事を続けるかたわら、英語やフランス語を学びつづけているという、そのバイタリティに驚かされます。

    「学問を修めたり本を読んだり、海外の方々と交流したりすることは、仕事にも通じています。

    その根底には父のこの言葉がいまも生きつづけています。

    父にも、この言葉にもとても感謝しています


    〈取材・文/結城歩〉

    画像: 父からもらった「言葉の贈りもの」

    宗 祥子(そう・しょうこ)
    1988年、東京・中野に助産院を開業。現在も助産師として働くかたわら、産前産後の女性を支援する「ドゥーラ協会」の代表も務める。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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