• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、春におすすめの「せりのジェノベーゼ」のつくり方を教えていただきました。ミキサーにかけるだけなので、とても簡単です。

    せりの薬膳的効能ついて

    春は冬にため込んだ老廃物などをデトックスする時期ですが、せりには不要なものを排出する解毒作用があります。

    春は解毒器官である肝が働きすぎてオーバーヒートしやすいのですが、せりは肝の高ぶりを抑えて正常な状態に戻すため、春に食べるのに最適です。

    また、春は気持ちが高ぶってイライラしたり、頭痛やめまい、のぼせ、目の充血などの症状も表れやすいのですが、せりは体も心もクールダウンして、こうした症状の改善にも役立ちます。

    独特の香り成分には、胃を丈夫にしたり、身体にこもった熱を取り、体内の余分な水分を排出する作用もあります。

    せりのジェノベーゼのつくり方

    画像: せりのジェノベーゼのつくり方

    ジェノベーゼの材料といえば、バジルと松の実やオリーブオイルが一般的ですが、春が旬のせりでつくってもおいしいですよ。

    せりは数少ない日本原産の野菜のひとつで、春の七草にも数えられます。爽やかな芳香とほのかな苦味が特徴で、きれいな水辺に自生しているので、私はよく露地ものを摘んでいただきます。

    ナッツは松の実ではなくアーモンドで代用していますが、くるみやカシューナッツでもいいです。パスタと絡めたり、魚のグリルのソースにしたり、蒸した新じゃがを和えたりと、いろいろアレンジしてみてください。

    本来、根っこも美味しくいただけますが、この料理には使わないので炒め物やスープ、揚げ物などに利用してください。

    材料(つくりやすい量)

    ● せり1束
    ● にんにく1片
    ● アーモンド(素焼き)10個
    ● オリーブオイル大さじ2
    ● パルミジャーノ・レッジャーノなどの粉チーズ大さじ1
    ● 塩ひとつまみ

    つくり方

     せりはよく洗って根を取り除き、ざく切りにする。アーモンドはフライパンで乾煎りする。

    画像: せりは根をとりのぞく。茎や葉は、ミキサーにかけやすいようにざく切りにする。根は、竹串などで泥をかきだしてよく洗い、炒め物やスープなどに。豚肉とにんにく、もやしなどと炒めてもおいしい

    せりは根をとりのぞく。茎や葉は、ミキサーにかけやすいようにざく切りにする。根は、竹串などで泥をかきだしてよく洗い、炒め物やスープなどに。豚肉とにんにく、もやしなどと炒めてもおいしい

     と残りの材料をすべてミキサーにかける。

     清潔な保存容器に入れ、冷蔵で保存する。

    画像: パスタにからめていただくとおいしい

    パスタにからめていただくとおいしい

    ※冷蔵庫で1週間保存可能。

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    別冊天然生活『山田奈美さんの手仕事を楽しむ古民家暮らし』

    別冊天然生活『山田奈美さんの手仕事を楽しむ古民家暮らし』(扶桑社)

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    古民家で自然に沿った暮らしを楽しんでいる薬膳・発酵料理家の山田奈美さん。旬の食材を使った滋味豊かなレシピや発酵食など、心身を健やかにするヒントが満載。


    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)
    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『別冊天然生活 山田奈美さんの手仕事を楽しむ古民家暮らし』(扶桑社)、『からだが整う一汁一菜―なじみの食材と調味料でできるおうち薬膳』(主婦と生活社)、『二十四節気を愉しむ 季節の保存食』(マイナビ出版)などがある。



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