不調が本格化する前の「用心する」習慣
常に自然と隣り合わせの町家暮らし。人間にとって100%快適な暮らしは実現できないかもしれませんが、その分あらかじめ「用心する」ことが習慣となりました。
1.梅ペースト
夏場冷たいものばかり食べたり飲んだりしておなかの調子が悪くなると、梅ペーストの出番です。青梅を煮詰めた真っ黒なペースト(びっくりするほど酸っぱいのですが!)をなめて温かいものを飲み、じっとしているとすぐに落ち着いてきます。
味が苦手な子どもには、粒状の梅ペースト(水分をとばして丸剤に仕上げたアイテム)を使うときもあります。焼いた梅干しも同じような効果があると聞いたので、ペーストを切らしたときには手づくりすることもあります。
2.足湯
体が冷えて寝付けないとき、悪寒がして風邪をひきそうなときには足湯を。冬なら干しておいたみかんの皮を布袋に入れて湯に加えると、よりじんわり体の底から温まるようです。
3.小豆のカイロ
肩の痛みや眼精疲労、筋肉痛があるときには、小豆のカイロがおすすめです。
生の小豆を200~500gほどガーゼに包んで電子レンジか蒸し器で温めて、痛みや疲れを感じる部分に。小豆の中から放出される水蒸気を含む温熱が体の深いところまで届き、じんわりと癒されます。
小豆カイロは繰り返し使えるのもポイントです!

何度もお世話になっている小豆のカイロ。10時間以上間をあければ200回ほど使えて便利
4.ドクダミのチンキ
蚊などの虫刺されの予防には、6月ごろ庭の除草で刈り取ったドクダミを活用。きれいに洗ったドクダミの葉と花を1日ほど軽く干し、ひたひたのホワイトリカーに1か月以上漬けてチンキをつくり、虫よけとしてスプレーします。
ちなみに、虫刺されのあとにもこのチンキは有効で、刺されたあとにちょんちょんとつけておけば、すーっとかゆみがおさまります。

自家製のチンキ。手足や網戸などに直接スプレーして虫よけに活用
〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。
現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。
ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
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