前回に引き続き、「暮らしの工夫」をシリーズでお届けしていきます。
今回は、身近な食材や身のまわりにあるものでできる体の手当て法。
おなかの調子が少し悪いとき、どことなく風邪をひきそうなとき、虫刺されなどに対処できる自家療法を、いくつかご紹介していきますね。
町家暮らしで身についた「暑さ寒さ」の対処法
町家に引っ越してきて今年で17年になります。それまでは、近代的な住宅にしか住んだことがなく、木と紙、土でできた家での暮らしにはかなり戸惑いました。
ご想像の通り町家は隙間だらけなので、夏は比較的過ごしやすいものの、冬は外気と変わらないほどの寒さ! それはもう、窓をうっかり開けていても、気づかないほどなのです。
そのため引っ越してきたはじめての冬は、子どものころに行ったスキー以来のしもやけができ、風邪もひいてしまいました。それからというもの“家の中でもしっかり防寒”が鉄則に。
とはいえ、上ばかり着ぶくれてしまうとのぼせてしまいます。当初はダウンなどを着込んでいましたが、それだと家事をするときに動きづらいと実感。
結果、上半身は「薄手のセーター+ベスト」というスタイルで落ち着きました。そのほうが動きやすいだけでなく、汗ばんでかえって冷えたりすることも防げるのです。
寒さは下から上がってくるので、逆に下半身は重ね着でしっかり防寒します。靴下はもちろん重ね履き。肌に触れる部分には、綿やシルクの靴下を履くと冷えを防げますよ。

底冷えのする京都の冬も、靴下の重ね履きで乗り切っています!
〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。
現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。
ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
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