(『天然生活』2024年9月号掲載)
愛用道具と使い方3
刃あたりがやさしいまな板で切る

素材はほどよい弾力のある酢酸ビニル。「色が黒なので、食材が見えやすいのもいいんです」
心地よく切るためには、包丁だけでなく、まな板選びも大切です。長年愛用しているのは朴ほおの木を使ったものですが、最近は違う素材も仲間入り。
「プラスチック製などの硬すぎるまな板は、手が疲れるうえに包丁の刃を傷めてしまうので避けていたんですが、『釜浅』のまな板は例外。刃あたりがやさしく切りやすいのに驚きました」

愛用している長野・松本の「陶片木」のまな板は、自立するので便利

釜浅のものは重さがあるので、浅漬けの重しとしても活用できる

包丁にやさしいまな板 黒 小 30×20cm/釜浅商店
愛用道具と使い方4
小さなほうきで食卓をはく

朝食にパンを食べたとき、どうしても散らばってしまう細かなパンくず。濡れたふきんでふくよりも、小さなほうきでサッと集めるほうが断然効率がいい

網戸のほこりをとるときにも活躍。「サッとひとなでするだけです」

収納は、フックにかけて。ほうきの色に合わせた糸を自分でつけたそう

ほうき 長さ27cm
愛用道具と使い方5
折りたたみ物干しに衣類を干す

料理の仕事ではどうしてもリネン類の洗濯が多くなるもの。こちらの物干しは、見た目以上に干せるので大助かり。部屋に出したままでも遜色ないデザイン
出合いはある雑貨屋さん。売りものの布を掛けるために、什器として置かれていました。
「その様子が素敵だったので、『どちらで買えますか?』と聞いたら、つくっている方を教えてくれて。同じものを注文して手に入れました」。たためば奥行きは15cm弱とコンパクト。シンプルなデザインでインテリアにもなじみます。

たくさん干すときは、最大限に広げて風通しよく

小さめに開けば上にざるも置けるので、干し野菜づくりにも活躍

木製物干し 幅80×奥行14.5〜87×高さ122cm オーダー品
〈撮影/星 亘 取材・文/福山雅美〉
飛田和緒(ひだ・かずを)
神奈川県三浦半島の海辺の町で暮らす。娘が大学進学のため独立し、夫とふたり暮らしに。旬の食材をシンプルに料理する、気取りのない家庭料理のレシピが人気。『おいしい朝の記憶』『くりかえし料理』(ともに扶桑社)など著書多数。SNSでも日々のごはんや暮らしぶりを発信。
インスタグラム@hida_kazuo
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです