コードの交通整理は衣替えと同じ頻度で

スマホ、イヤホン、モバイルバッテリー、スマートウォッチにハンディファン、充電の必要なものはどんどん、じわじわと増えていっています。

さまざまな形状のUSBにライトニングなど、ケーブルの種類も複雑。家族の分もとなれば管理はさらに難しくなります。けれど意外と、充電環境を使いやすく整えようと心がけている人は少ない印象です。

充電の必要な機器というのは、日々使うものです。充電しやすいシステムをつくっておくことは、今や家の中の最重要ポイントのひとつ。

まず、「わざわざ行く」遠いところにある充電は使われなくなる、もしくはストレスのもとになります。抜き差しの頻度が高いため、通りすがりにできる場所に充電ステーションを設置したいところ。

また「動画を見ながら料理をする人はキッチンで充電する」というように、自分の習慣に沿った場所も有力候補です。私は、「仕事をしながら用」と、「寝ている時用」の2か所に充電器を常設しています。

充電器は、充電しがちな場所ごとに複数設えてよいのです。

もし、充電したい場所にコンセントがない場合は、延長コードで必要なところまで電源を伸ばしましょう。コードが目立って気になる方は、ケーブルカバーを使うという手もあります。家具に沿わせたり、ラグの下を通したり（家具などで踏まないように注意）、あれこれ試してみてください。

コンセントに合わせて人が動くのではなく、人の動きに合わせて電源を持ってくることが、現代におけるラクな暮らしのコツ。

私もあれこれ試しては改良を繰り返し、これからもどんどん生活や持ち物に合わせて変えていきます。

電化製品は日進月歩ですから、電源まわりの交通整理は衣替えと同程度、もしくはそれ以上に見直しが必要だと思うのです。

〈イラスト・執筆協力／矢島 史〉

※本記事は『あなたを動かす 片付けの切り札』（大和書房）からの抜粋です。

本多さおり（ほんだ・さおり）
生活重視ラク優先がモットーの整理収納コンサルタント。「もっと無駄なく、もっとたのしく」、と日々生活改善に余念がない。著書に『片付けたくなる部屋づくり』（ワニブックス）、『暮らしのつくり方』（宝島社）、『無印良品と365日』『モノが私を助けてくれる』『あるものを活かして愛着のある部屋に育てる』（以上大和書房）など。本書の執筆協力、漫画イラスト作画の矢島史氏とのVoicy「暮らしの茶飲みラジオ」、YouTube「暮らしがラクになる【本多さおり公式チャンネル】」も好評。
オフィシャルウェブサイト：https://hondasaori.com/
インスタグラム：@saori_honda
YouTube：暮らしがラクになる【本多さおり公式チャンネル】