(『天然生活』2021年2月号掲載)
草の力で自分を整え、免疫力を高める
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
幼いころから草が大好きだったというかわしまさん。通学路を歩きながらツツジの蜜を吸ったり、タンポポやスミレを摘んだりすることで元気をもらっていたという少女時代の体験が、現在の活動の原点になっています。
成長するにつれて生活が多忙になり、自然から関心が離れていた時代もあったそうですが、上京して仕事をするようになったころから再び草の持つ力を感じるように。草花を摘んで暮らしのなかに取り入れる方法を模索し始めました。日々草花からのインスピレーションを受け取りながら関わりを深めています。
「道ばたに生えている草花は、ここで生きようと決めてみずからその場所に根をおろした生命なんです。コンクリートのすき間だったり、ほとんど陽が当たらない場所だったりと、私たちからすると過酷に見えるところであっても、草花はその場所で自分らしく生きるためにさまざまな工夫をして命をつないでいく。私は何より、そのパワーにひかれています」

風の通る小径。大きな木の下にいることで、いいエネルギーに触れることができるのだとか
先の見えない不安定な時代だからこそ、自身の免疫力を高め、生きる力を強くしていきたい。そんなふうに感じている人には草がエネルギーを与えてくれるとかわしまさんは考えているそう。
「草はどこにでも生えています。もちろん、都会にもたくさん。暮らしへの取り入れ方はいろいろありますが、まずは草が生えている場所を歩くだけでいい。そして、知っている花を見つけたら摘んでみるんです。
大地を踏みしめて歩くこと、草に手で触れること。そういう時間を少しずつもつようにすることで、自分自身が本来もっている『生きる力』に気づいていけると思います。免疫力の本質って、言葉を替えたら生きる力のことじゃないかしら」
他力本願ではなく、自分の力で生きていこう。だれかや何かの作用で免疫力が高まることを期待するのではなく、自身の心と体で高めていこう。それこそが、かわしまさんの伝えたい思いです。
いまいる場所に根をはって葉を伸ばし、花を咲かせる植物のように。
〈監修/かわしまようこ 撮影/山田耕司 取材・文/片田理恵 撮影協力/ブラウンズフィールド〉
かわしまようこ
植物研究家。草をとおして心と向き合うこと、健康的な暮らし方や生き方を感じる時間を大切にしている。著書に『ありのまま生きる』(リンカランブックス)、『草と暮らす』(誠文堂新光社)など。インスタグラム:@kawashimayoco
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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