心地よさの源は「ままならなさ」
こんにちは、写真と文の七緒です。実は最近、子どもの体調不良に翻弄されていました。
1ヶ月だらだら続いた風邪、とどめはインフルエンザ! 書籍の出版が重なったこともあり「なぜこのタイミングで……」と恨みがましい気持ちになったのが本音。
日々は思い通りに進みませんね。でもままならなさがあるから、心地よさを切実にまなざせるのだと気付きました。

15年前にセルフケアをはじめたきっかけは、会社で生理痛で倒れて呆然としたから。前職の公務員から独立を決心したのも、自分らしいキャリアを描けず悶々としていたから。
心地よさの原動力がままならなさだとしたら、ドタバタな日常の見え方も少しは変わる気がします(愛せるとまでは言えません 笑)。
家庭でできる小さなお手当
万能セルフケア・こんにゃく湿布
前々回から家庭でできる小さな自然療法を紹介しています。自然療法とは家にあるものでお手当する昔ながらの知恵。「ちょっと体調悪いかも?」という小さな不調時、力を発揮してくれます。
はちみつ大根、びわの葉チンキと紹介してきて、トリを飾るのはこんにゃく湿布です。
こんにゃく湿布とは、温めたこんにゃくをタオルで包んで、体にあてること。毒素を排出し、新陳代謝を助けることで、風邪・熱・疲労回復などに効果があると言われています。

「こんにゃくで不調が整うの?」とはじめは半信半疑でしたが、今年の春、38度の熱が出た時、よろよろしながら冷蔵庫にあったこんにゃくを温めて、首の付け根にあててみました。
その時のじんわりとした心地よさったら!
温泉に入った時に「ふわあ〜」と声が出るあの感じ……こわばりがほどけて、体の芯からぽかぽか温かくなって。こんにゃく湿布を30分したら汗がどっと出て、解熱したんです。4歳の子どもが発熱した時も同じでした。

日常的にこんにゃく湿布でケアしています
他にもこんにゃく湿布をすることで咳が落ち着いたり、ぐっすり眠れて翌朝からだが軽かったり。スーパーで100円ぐらいで買えて、小さな不調をてきめんに整えてくれる。万能セルフケアアイテムだと実感しています。
2ステップで簡単!こんにゃく湿布のつくり方
それではつくり方を紹介します。たった2ステップでつくれちゃいます。
①こんにゃくを10分間ゆでる

②天然素材のタオルで包み、体にあてる。

ゆでたてのこんにゃくはとても熱いので、必ずタオルで包みましょう。
あてる場所は丹田、肝臓(右脇腹)、腎臓(肩甲骨の下)がいいと言われていますが、心地よい場所が一番。私は首の後ろにあてたり、咳が出る時は肩甲骨の間にあてたり、自分の心地よさを優先しています。
あてる時間は、大人は30分、子どもは10分と書かれていることが多いですが、そこも心地よい時間にアレンジOK。
こんにゃくは繰り返し使えますが、小さくなってきたら新しいものと替えましょう。手あてに使ったこんにゃくは食べません。

冷蔵庫保存で、繰り返し使えます
手間とは、手をかける喜びのこと
大根はちみつ、びわの葉チンキ、こんにゃく湿布。3回にわたって、家庭でできる簡単な自然療法を紹介してきました。
家にあるもので不調が整ったり、副作用もなく心地よかったり。さまざまな魅力がありますが、一番は手をかける喜びを感じられることだと思います。
自然療法を取り入れはじめて、手間をかけるとは、手をかける喜びなんだと知りました。自分や家族に手をあてて「よくなあれ」と心の中でつぶやくこと。手のひらから伝わる“何か”がきっとあると思うのです。
この時代にお手当をすることは、効果・効能を越えた豊かさがあると信じています。
遊びの延長線のような感覚で、気軽に試してみてくださいね〜!

私にとって、自然療法のバイブル本
参考文献:『家庭でできる自然療法』著・東城百合子/あなたと健康社
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▼自然のお手当「はちみつ大根」はこちらから
▼自然のお手当「びわの葉チンキ」はこちらから
〈撮影/星 亘(3枚目:七緒) 文/七緒〉

七緒(なお)
写真と文。「毎日も人生も、心地よく」というテーマで、鎌倉山の麓に暮らしながら、心とからだが楽になるセルフケアの知恵を届けている。ラジオ「心地よく聴く、セルフケアジャーニー」も好評。著書3冊、1児の母で、植物療法士としても学びを深めている。
インスタグラム:@naotadachi
Podcasts:心地よく聴く、セルフケアジャーニー
note:https://note.com/naotadachi

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