• 英国のハーバリストはハーブを使って体や心を整えるだけでなく、ハーブ療法を通してさまざまなメッセージを発信しています。ハーブがあるすこやかな日々、そしてその先にある何を伝えようとしているのでしょうか。本記事では、ハーバリストの石丸沙織さんが英国で出会った素敵なハーバリストたちをご紹介します。今回は、自分で栽培したハーブで治療を行っている、ビギータさん。近年ではハーブロスも問題になっており、必要な分だけ栽培し、無駄なく使う彼女の姿は、次世代に伝えたい持続可能なハーブ療法の在り方です。

    英国ハーバリストの一日。ハーブガーデンへ

    ビギータの朝は、犬の散歩を兼ねたハーブウォークから始まりました。自宅裏に広がるハーブガーデンを横切り、小道を通って牧草地を抜けて、ナロウボートが浮かぶ運河に沿って歩きました。

    途中で、ボートのデッキにキッチンハーブの鉢植えを並べている若いカップルに話しかけられ、運河沿いのハーブについて情報交換をしました。帰り道では白色や淡いピンク色に染まった野生のヤロウを摘みました。

    朝食を済ませると、レメディづくりに使っているという小屋に案内されました。採ってきたヤロウをチンキに漬け込む準備をし、まだ漬け込んでいる途中だというローズチンキも味見させてもらいます。

    庭で育てている、ガリカローズをベースにつくられたチンキはやさしく包み込んでくれるような味わいでした。あえて数種類の薬用種をミックスすることで、風味に丸みを引き出しているそうです。

    ビギータは摘みたてのフレッシュハーブを漬けたチンキの製法を先輩ハーバリストから受け継ぎました。そして、その魅力やつくり方を伝えるために、ハーバリストの卵たちを自宅のハーブガーデンに招いて、セミナーやワークショップを定期的に開催しています。

    画像: ハーブガーデンにて

    ハーブガーデンにて

    画像: 英国ハーバリストの一日。ハーブガーデンへ

    ビギータのハーブガーデンで過ごす時間は夢のようでした。色とりどりの花が溢れ、ミツバチが飛び回り、ハーブの足元では飼い犬と猫が戯れていました。ハーブは食べてもおいしく、昼食にはサラダにオレガノやバジルなどと共に、ローズを散らしていただきました。

    ここにはメディシナルツリー(薬用樹)を植え付けたエリアもあり、広々としたガーデンを巡りながら、この日は主にカレンデュラを収穫しました。

    画像: カレンデュラの収穫

    カレンデュラの収穫

    ビギータは葉や花だけでなく、秋には根を掘り返すこともあり、多種多様なハーブの栽培し、収穫しています。また、ハーブの栽培や収穫のために自然の中に身を置くことは、自分自身をリフレッシュする大切なひとときだといいます。

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    ▼石丸沙織さん「英国のハーバリスト」そのほかのお話はこちら

    https://tennenseikatsu.jp/_ct/17813948


    〈撮影・文/石丸沙織 写真提供/ビギータ・マックガヴァン〉

    石丸沙織(いしまる・さおり)
    英国メディカルハーバリスト、アロマセラピスト。イギリスでハーブ医学を学んだのち、東京、香港を経て、2011年より鹿児島県奄美大島在住。地域に根差したハーバリストとして、身近なハーブを暮らしに取り入れたケアを広めている。菓子研究家・長田佳子さんとの共著に『ハーブレッスンブック』(アノニマ・スタジオ)、訳書に『フィンランド発 ヘンリエッタの実践ハーブ療法』(フレグランスジャーナル社)がある。

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    『ハーブレッスンブック』(石丸沙織・長田佳子・著/アノニマ・スタジオ・刊)

    画像: 本場イギリスのハーバリストを訪ねて。豊かな自然の中でハーブを「自給自足」ウィットチャーチ在住・ビギータが取り組む“サステナブル”なハーブ療法/ハーバリスト・石丸沙織さん

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    メディカルハーバリストの石丸沙織さんと菓子研究家・長田佳子さんは2018年より「herb lesson」を開催してきました。ハーブのテイスティングとそのシェアリングに時間をかけ、教科書的なハーブの知識だけではなく、それらが使う人の心身にどのように響くかを大切にしています。

    ハーブティー、ブレンドの考え方、ハーブバス、チンキなどのレメディ、ハーブの風味を味わうお菓子を暮らしに取り入れてみましょう。自分の感覚を大事にする、こころとからだを癒すセルフケアの方法やアイデアをご紹介します。

    ハーブとの出逢いを通して、新しい自分に出逢える一冊です。



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