ジャーナリストからハーバリストへ
ハーブ療法に関連する出版業界に携わり、ハーブ療法とハーバリストの活動についての発信を続けるメリンダ・マックドゥガルさん(以下、メリンダ)にお話を伺いました。
ロンドン在住のメリンダは、「ウィメンズヘルス(女性の健康)」を専門とするハーバリストとして知られています。
そして、ハーブを用いたケアをするだけでなく、女性の健康を取り巻くシステムや女性の声を広く伝える活動にも力を注いでいます。

リッチモンドパークで催されたハーブ観察会より
ロンドンを拠点にしているメリンダは、大きな窓から光が差し込む自宅の一室でコンサルテーション(診察)を行い、一角をディスペンサリー(調剤室)スペースとして利用しています。
これは英国では珍しいスタイルではなく、実際、多くのハーバリストが自宅を活動拠点にしています。
仕事を始めた頃はロンドン周辺のクライアントが多かったそうですが、オンライン診療が広まるにつれて英国全土、さらにヨーロッパへと需要が広がっています。

ハーブチンキを計量している様子
英国では、新型コロナウィルス感染症のロックダウンが、健康について見直す機会にもなりました。
いままで忙しさのあまり健康のことを考えてこなかった人たちや、医薬品で症状を抑えていたけれど根本的な改善を試みてこなかった人たちが、自然療法のホリスティックなアプローチに興味を持ち始めました。
働き方が変わり、余裕ができたことで生活のリズムがゆっくりになってきています。その時間できちんと睡眠をとり、ゆっくり食事をし、運動に時間を費やすようになってきました。
クライアントの中には、メリンダがロンドンで開催しているハーブ観察会に参加した方や、「ウィメンズヘルス(女性の健康)」に関してのトークを耳にしたり、彼女がヘルスマガジン(健康系の雑誌)に掲載した記事に目を止めて、問い合わせる方も多いといいます。

記事を掲載しているヘルスマガジン
絶版になったハーブ医学の本の再販を目指して
メリンダはジャーナリストという経歴をもち、ハーバリストとなった現在も人に「伝える」ということをライフワークとしています。
メリンダにはハーバリスト養成コース在学中から、温めていた計画がありました。それは絶版になってしまったハーブ医学の良書を再び出版するという仕事です。
メリンダの同級生で、出版業界での経験が長かったオリバー・ラズボーン氏が創立した出版社Aeon Booksにて、メリンダは数年前まで企画編集者として自然療法に関わる書籍の出版に携わってきました。

Aeon Booksの創設者オリバー・ラズボーン氏と
また、新刊の出版にも積極的に取り組みました。経験豊かなハーバリストの教えを、ひとりでも多くのハーバリスト仲間と共有するためです。
Aeon Booksは、本を通してハーブ療法に関する理解を広めることをミッションに掲げて、活動しているそうです。
AEON BOOKS
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▼石丸沙織さん「英国のハーバリスト」そのほかのお話はこちら
〈撮影・文/石丸沙織 写真提供/メリンダ・マックドゥガル〉
石丸沙織(いしまる・さおり)
英国メディカルハーバリスト、アロマセラピスト。イギリスでハーブ医学を学んだのち、東京、香港を経て、2011年より鹿児島県奄美大島在住。地域に根差したハーバリストとして、身近なハーブを暮らしに取り入れたケアを広めている。菓子研究家・長田佳子さんとの共著に『ハーブレッスンブック』(アノニマ・スタジオ)、訳書に『フィンランド発 ヘンリエッタの実践ハーブ療法』(フレグランスジャーナル社)がある。
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メディカルハーバリストの石丸沙織さんと菓子研究家・長田佳子さんは2018年より「herb lesson」を開催してきました。ハーブのテイスティングとそのシェアリングに時間をかけ、教科書的なハーブの知識だけではなく、それらが使う人の心身にどのように響くかを大切にしています。
ハーブティー、ブレンドの考え方、ハーブバス、チンキなどのレメディ、ハーブの風味を味わうお菓子を暮らしに取り入れてみましょう。自分の感覚を大事にする、こころとからだを癒すセルフケアの方法やアイデアをご紹介します。
ハーブとの出逢いを通して、新しい自分に出逢える一冊です。







