つくりたてはふわふわ、翌日食べればしっとり

東京・三鷹台にある小さなお菓子屋さん「甘堂ふわ作」の池 亜希子さんが教えてくれたのは、食べる日によって、ふたつのおいしさが楽しめるココア生地のケーキ。
「焼きたては、ふわっとしている食感ですが、翌日はしっとりと、翌々日はさらに落ち着いた味わいを楽しめます」
イギリスのお菓子本で見た、思い出のチェリーケーキ

口にほおばると、生地に練り込まれたダークチェリーの果肉が上品な酸味のアクセントに。ほのかな風味が口に広がり、カカオ豆の濃厚な味わいを引き立てます。
「イギリスのお菓子の本に載っていたチェリーケーキが大好きで、そこからヒントをもらい、贈り物にも合うように、小さな型に合わせた材料の分量と配合で考えてみました。ダークチェリーは生のものよりも、甘さに深みのある缶詰を使うのがおすすめです」
ダークチェリーがなかったら、少し酸味のあるドライフルーツでも代替できるそう。「クランベリーやラズベリーでもおいしいですよ」
バレンタインに贈るなら

「今回使ったのは、かわいい見た目のクグロフ型。もちろん、小さなパウンド型でもダークチェリーをトッピングして、かわいく焼けます。ラッピングは、色のきれいなひもで縛って整えれば、それだけで贈り物にぴったりの素敵な見た目に仕上がりますよ」
もらった人の喜ぶ顔を想像しながらつくる小さなカカオケーキ。好きな型で焼き上げて、トッピングやラッピングを楽しみながら、たくさんの幸せを詰め込んでください。
ふわ作流
「カカオチェリーケーキ」のつくり方

材料(直径10cmのクグロフ型は4台分)
| ● バター(食塩不使用) | 80g |
| ● 上白糖 | 70g |
| ● 卵 | 80g |
| A | |
| ・薄力粉 | 50g |
| ・ココアパウダー | 30g |
| ・ベーキングパウダー | 5g |
| ● チェリー缶 | 85g |
| ● 粉砂糖 | 適宜 |
| ● 生クリーム | 適宜 |
下準備
・バターと卵は室温にもどしておく。
〈ふわ作memo〉
寒い時季は卵を湯せんしても◎
冬は気温が低いので、室温にもどしても卵が冷たいことも。その場合は、ボウルに卵を溶き、湯せんで少し温めましょう。卵が固まらないよう、常に溶きながら湯せんしてください。

・Aの粉類はすべて合わせてふるっておく。
・チェリーは飾り用に数個とっておき、残りは粗く刻んでおく。
・オーブンを180℃に予熱しておく。
・好みの型を準備する。
〈ふわ作memo〉
クグロフ型でつくるときの準備
型の内側にやわらかくしたバター(分量外)を刷毛で塗り、冷蔵庫で冷やし固めます。強力粉をまんべんなくはたき、型を使うまで冷蔵庫に入れておきましょう。

つくり方
1 ボウルにバター、上白糖を入れて全体がなじむまでゴムべらで混ぜる。ハンドミキサーに持ち替えて、白くふんわりとするまで混ぜる。

しっとりとまとまるまで混ぜる

白くふんわりと混ざったところ
2 1に溶き卵を数回に分けて加えながら混ぜる。

生地の分離を防ぐために卵は少量ずつ
〈ふわ作memo〉
生地の分離を防ぐには?
卵を一気に加えると生地が分離してしまうので、生地の様子を見ながら少量ずつ加えましょう。
3 2にAの半量を入れて、粉っぽさがなくなるまでゴムべらで混ぜる。
4 3に粗く刻んでおいたチェリーを加えて混ぜ、残りのAを入れて、粉っぽさがなくなりつやが出るまで混ぜる。
5 4を型に入れて、生地を全体に行き渡らせるように型の底を台に数回落とす。180℃のオーブンで20~40分焼く(型ごとの焼き時間の目安は下記参照)。竹串を刺して生地がついてこなければできあがり。型からはずして冷ます。
〈ふわ作memo〉
型ごとの焼き時間の目安
以下の焼き時間を目安に、いろいろな型で楽しんでみましょう。

1 小さなパウンド型(縦12.5×横7.5cm)
できあがり量:2台分(1台あたり200g)
焼き時間:180℃で約30分
2 縦長のパウンド型(縦15.5×横5cm)
できあがり量:1台分
焼き時間:180℃で約20分
3 スクエア型(13×13cm)
できあがり量:1台分
焼き時間:180℃で約40分
4 クグロフ型(直径10cm)
できあがり量:4台分(1台あたり400g)
焼き時間:180℃で約20分
6 5に粉砂糖をふる。生クリームを8分立てくらいに立てて真ん中にのせ、飾り用のチェリーを添える。

〈アレンジのお楽しみ〉
しっとり風味よく楽しむ食べ方
そのまま食べても、もちろんおいしい今回のケーキ。熱いうちに、ケーキの表面にシロップやブランデーなどのアルコールを刷毛でぬると、よりしっとり風味よくいただけるのだそう。
「シロップの風味を楽しみたいときは、耐熱容器に同量の砂糖と水を入れ、砂糖が溶けるまで加熱して塗るだけ。アルコールの風味を楽しみたいときは、お好きなアルコールを大さじ1ほど塗ると、風味豊かな大人の味になりますよ」
〈料理/甘堂ふわ作 スタイリング/池 亜希子 撮影/星 亘〉
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甘堂ふわ作(かんどうふわさく)

東京・三鷹台にある小さなお菓子屋さん。オーナーは照井由利子さん、パティシエは照井昌子さんの、姉妹が営むお店。昌子さんは製菓学校で学んだあと、洋菓子店やカフェの仕事を経て、独立。マルシェやイベントなどでお菓子を販売するようになり、2019年にお姉さんの由利子さんとともに「甘堂ふわ作(かんどうふわさく)」を開店。スコーンやマフィンにプリン、そして、季節のケーキなど、素朴でやさしい味わいのお菓子にじわじわとファンが増え続け、いまではたくさんの常連さんが通う地元の人気店に。
インスタグラム@kfuwasaku
●住所:東京都三鷹市井の頭2丁目7-1
●OPEN :水・木・土・日曜/12:30~20:00(お菓子がなくなり次第、終了)











