(『天然生活』2025年5月号掲載)
ふと目に入る距離感で、成長過程を楽しむ
たなかやすこさんのベランダで特徴的なのは、幾つかの大きめの寄せ植えはあるものの、小さな鉢で育てている植物が多いこと。一見、鉢の数が多いと世話をするのが大変そうですが、これには多くのメリットがあるそう。

目線の高さに合わせ、植木鉢をずらりと
「日の当たり方って、季節によってはもちろん、一日のなかでもどんどん変化するでしょう? 小さい植木鉢だと場所の入れ替えも簡単だし、ちょっと回して、いつも陰になっている枝に日光を当ててやることも気軽にできます。植物を健やかに育てるのに必要なことって、まめに見てあげるってことだと思うんですよ」
ちなみに、たなか家の植物は、床に直置きはほとんどなし。高さのある大鉢に植えられていたり、DIYした棚に、ちょうど目線の高さで並べられていたり。
「料理をしながらふとベランダに目をやったとき、グリーンがいっぱいに茂っているのを見ると、気持ちが安らぎます。直置きだと“ふと視界に入る”がなかなか難しいんですよね」

ベランダグリーンの楽しみ
新鮮な野菜がおいしい
野菜好きのたなかさん、以前は畑を借りていたそう。
「でも、畑に植えるとどうしても上から見下ろす視点になるでしょう? 葉の美しさや小さな花のかわいらしさを見逃していたんだな、と気づきました」
ベランダガーデニングのいいところは、高さを出して植物全体の姿を見られること。通気性もアップして植物も喜びます。

お菓子のクグロフ型を植木鉢に

畑時代には気づけなかった、光に透ける葉脈の美しさ
〈撮影/有賀 傑 取材・文/福山雅美〉
たなかやすこ(たなか・やすこ)
大学で工業デザインを学び、腕時計メーカーのデザイナーとして勤務。長男の小学校入学を機に退職。同時に近所に菜園を借りて野菜づくりに目覚め、ベランダ菜園にも夢中になる。近著に『ベランダで愉しむ 小さな寄せ植え菜園』(山と渓谷社)がある。
https://www.greengloves.jp/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




