• 「賃貸だから」「理想の内装じゃないから」と、いまの住まいをあきらめていませんか? 間取りや建具などの制約があっても、工夫次第で自分をいやしてくれる空間はつくれます。賃貸マンションで試行錯誤しながら、日々の暮らしの改善を“生活研究日記”として発信するインテリアプランナーの岩部圭子さんに、賃貸でのキッチン収納の見直しについて聞きました。明日から無理なくできる、“居心地のいい部屋を育てる”ヒントを教えてもらいます。

    賃貸キッチンの収納見直し③
    「持ちもの」を見直したら、料理がラクに

    画像1: 賃貸キッチンの収納見直し③ 「持ちもの」を見直したら、料理がラクに

    収納を整えていくうちに、もうひとつ気づいたことがありました。

    しまい方を変えても、どこかまだ使いにくい。その理由が、持っているものの数や、選び方にあったのです。

    鍋、フライパン、ボウル、ざる……。

    いままでは、「これにはこれが便利そう」と、用途に合わせて道具を少しずつ増やしていました。でも、ものが増えるほど、収納は窮屈になっていきます。

    そこで、「本当に使っているかな?」「いまの私の暮らしに合っているかな?」と、ときどき持ちものを見直すようになりました。

    たとえば、ボウル。

    画像2: 賃貸キッチンの収納見直し③ 「持ちもの」を見直したら、料理がラクに

    ステンレス、ホウロウ、ガラスなど、素材によって使い心地はさまざまです。

    以前の私はステンレスのボウルを使っていました。軽くて扱いやすく、お菓子づくりをするときにはとても便利。でも、ふだんの料理では、切った野菜などをそのまま電子レンジに移動させることが多いことに気づきました。

    そう考えると、私の暮らしにはステンレスよりも、電子レンジにそのまま入れられるボウルのほうが使いやすい。

    お菓子づくりのためだけに残しておくより、出番の多いものを大切にしたいと思い、ステンレスのボウルは手放すことにしました。

    「便利そうだから持っておく」ではなく、「自分の暮らしでは、本当に使いやすい?」と考えて選ぶ。

    そうやって少しずつ持ちものを見直していくと、収納にも余裕が生まれて、よく使うものが取り出しやすくなりました。

    収納を整えることは、しまい方を工夫するだけではなく、何を持つかを考えることでもあるんだなと実感しています。

    いまのキッチンに向き合うことで、まだできることがある

    住み始めたころに感じていた「もっと広いキッチンだったら、もっと料理がしやすいのに」という気持ちは、収納をひとつずつ見直していくうちに、少しずつ変わっていきました。

    空間に合う収納道具を選ぶ。よく使うものを、取り出しやすい場所に置く。自分の暮らしに合わないものを、少しずつ手放す。

    そうやっていまのキッチンと向き合っていくと、以前は「狭いから仕方ない」と思っていた場所にも、まだできることがあると気づきました。

    画像1: いまのキッチンに向き合うことで、まだできることがある

    調理台に少し余白ができる。ものを取り出す動作がひとつ減る。料理の途中で、ものを避けなくてもよくなる。

    ひとつひとつは、本当に小さな変化です。

    でも、そうした小さな「使いやすい」が積み重なると、キッチンに立つこと自体が少しラクになって、いつの間にか「今日は何をつくろうかな」と思えるようになっていました。

    広いキッチンへの憧れはいまもあります。それでも、いまある場所を、自分の暮らしに合わせて少しずつ整えていくことはできる。

    収納を整えることは、ものをきれいにしまうためだけではなく、毎日の暮らしを自分にとって心地よくしていくことなのかもしれません。

    住み始めたころの私に伝えるなら、「もっと広ければ」と思う前に、まずはいまのキッチンを、もう一度よく見てみて。そんなふうに伝えたいと思います。

    【今日の生活研究日記】
    賃貸キッチンの収納見直し

    ☑ 収納道具は、いまある空間の大きさや高さ、奥行きに合わせて選ぶ

    ☑ よく使うものほど、取り出しやすい場所へ置く

    ☑ 「便利そう」ではなく、「自分の暮らしに本当に合っているか」で持ちものを選ぶ

    ☑ 「もっと広ければ」と思ったら、まずいまある空間で変えられることを探してみる

    * * *


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    画像2: いまのキッチンに向き合うことで、まだできることがある

    岩部 圭子(いわべ けいこ)
    インテリアや生活雑貨のブランドで、WebコンテンツやSNSの企画・制作に携わったのちインテリアプランナーとして独立。「素敵な部屋に憧れるばかりだった自分」の経験をもとに、いまある住まいの中で少しずつ好きな空間を育てていく方法を発信している。インスタグラムやブログのほか、オンラインで部屋づくりの相談を受けながら、暮らしとインテリアを自分のものさしで楽しむヒントを届けている。
    インスタグラム:@be___him
    インテリア相談室:https://behim.blog/



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