• 東京の、とある町。猫も人も、吸い寄せられるようにやってくる、一軒の家。その小さな居酒屋の名は、猫屋台。今回は、店主のハルノ宵子さんに「揚げもの」のレシピを教えていただきました。
    (『天然生活』2016年4月号掲載)

    [揚げもの]

    お酒の席に欲しくなるのは、さくさくの揚げもの。
    目の前には、いつの間にか空っぽになった大きなお皿。

    画像: [揚げもの]

    ささ身フライ

    あっさりフライと思ったら、あふれ出るパセリバター。
    吉本隆明さんもお気に入りだった、思い出の味。

    材料(つくりやすい分量)

    ● ささ身10本
    ● 〈パセリバター〉
    ・バター100g
    ・パセリ1袋
    ● 小麦粉、溶き卵、パン粉各適量
    ● 揚げ油適量

    つくり方

     パセリバターをつくる。パセリは、かたい茎を取り除き、葉をみじん切りにする。常温にもどしてやわらかくしたバターに、パセリを混ぜ込む。

     ささ身の筋はかたいところだけをキッチンばさみで取り除く。真ん中に切り込みを入れ、観音開きにする。

     開いたささ身の中面にパセリバターを各大さじ1ずつのせ、ふたをするようにしっかり閉じる。

     に小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつけ、1時間ほどおく。

     170℃に熱した油でこんがりと揚げる。



    <料理/ハルノ宵子 撮影/川村 隆 取材・文/福山雅美>

    ハルノ宵子(はるの・よいこ)
    1957年、東京生まれ。吉本隆明の長女として生まれる。漫画家(現在は開店休業中)。2015年から、自宅を改装し、「猫屋台」の店主となり厨房で腕を振るう。無類の猫好き。「猫は、その距離感が心地いいんですよ」。隆明氏との共著に『開店休業』(幻冬舎文庫)。「猫屋台」は予約制。


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