(『修道院のお菓子』より)
サンティアゴとはスペイン語で「聖ヤコブ」のこと。
その名をとったスペイン北西に位置するガリシア地方に、サンティアゴ・デ・コンポステーラという町があります。
ヤコブの遺体が運ばれた地と伝えられ、ローマ、エルサレムと並ぶキリスト教三大聖地で、年間数万人の人たちが巡礼の道を歩いています。
このケーキはこの町の修道院で生まれ、長い間、多くの巡礼者をいやしてきたお菓子でもあり、いまではスペイン全土で愛されている代表的なお菓子でもあります。
Tarta de Santiago(サンティアゴのケーキ)のつくり方
材料(直径11cmのタルトレット型 3個分)
● A | |
・アーモンドパウダー(マルコナ種) | 120g |
・グラニュー糖 | 100g |
・レモン(国産)の皮のすりおろし | 1/4個分 |
・シナモンパウダー | 小さじ1/2 |
● 卵 | 2個 |
● バター(型用) | 少々 |
〈仕上げ〉 | |
・粉砂糖 | 適量 |
つくり方
1 型にバターをぬる。オーブンを180℃に温める。
2 ボウルにAを入れて混ぜ、溶いた卵を加えて泡立て器で混ぜる。
3 2の生地を型に入れて、180℃のオーブンで18〜20分焼く。網に取って冷ます。
4 型から取り出し、サンティアゴ十字架型に切った紙型をのせて、仕上げに、粉砂糖をふる。
<撮影/清水奈緒 スタイリング/大谷マキ>
丸山久美(まるやま・くみ)
料理家。東京生まれ。スペイン家庭料理教室「Mi Mesa」主宰。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわる。1986年からスペインのマドリードに14年滞在。現地の料理教室に通いながら、家庭料理を学ぶ。この間に、修道院めぐりを始める。帰国後、スペインの家庭料理をベースにしたレシピを紹介。著書に『家庭でつくれるスペイン料理』(河出書房新社)、『週末はパエリャ名人』(文化出版局)、『ひんやりスープ』(誠文堂新光社)など。2020年2月に『修道院のお菓子』が扶桑社より復刊。
https://www.k-maruyama.com/