昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、初夏の一時期、黄色くなる前の青梅を使った「青梅のカリカリ漬け」のつくり方を、ステンシル作家で料理研究家のホークスみよしさんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
青梅のカリカリ漬け 五月から六月
青梅が出回るのは初夏のほんの一瞬だけ。お店で見かけたら見逃さずつくってみたい保存食のひとつが、青梅のカリカリ漬け。
「普通の梅干しと違って、甘酸っぱい仕上がりなので、ヨーグルトに添えたり、ケーキに入れたりと、デザート感覚でいただくのもおいしい。赤じそは時季が合わなかったら、入れなくても大丈夫です」(ホークスみよしさん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● 青梅 | 500g |
(黄色くなる前のもので、無傷、中くらいの大きさのもの) | |
● 塩 | 80g |
● 砂糖 | 180g |
(塩と砂糖は混ぜておく) | |
● 酢 | 100mL |
● 赤じその葉 | 100g |
(塩少々でもみ込んで、青黒い汁を出しておく) |
つくり方
1 梅を洗い、へたをつまようじか親指で取って器に入れる。塩大さじ1(分量外)でよくもみ、ひたひたの水を入れ、皿などを軽く重しにして2日おく。
2 1の梅をナイフで2~4つ割りにして種を取る。水を入れたボウルに放ち、皿などをかぶせて、そのまま2時間ほど水につける。
3 清潔な瓶に水けをきった2の梅を入れ、その上からかぶせるように塩と砂糖を混ぜ合わせたものを入れる。
4 赤じその葉をざく切りにし、かぶせるようにして入れ、酢を加えてふたをして漬け込む。2週間ほどで食べられる。小瓶に分けて冷蔵庫で保存する。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
ホークスみよし
ステンシル作家で料理研究家。イギリス、クウェート、湘南での生活のあと、那須に移住。森の自然を題材としたステンシル作品を制作しながら、地元の自然食材を生かしたおいしいレシピも発表している。