(『天然生活』2016年2月号掲載)
ぜいたく手巻き寿司のつくり方
たまのことだから思い切りよく、ぜいたく素材をまとめて巻きます。
フライドガーリックは、ひと手間かけてもぜひ、添えて。
材料(4人分)
● 炊きたてのごはん | 2合分 |
〈すし酢〉 | |
・米酢 | 大さじ3 |
・砂糖 | 大さじ3 |
・塩 | 小さじ2 |
● A | |
・しょうが(みじん切り) | 1片分 |
・しそ(みじん切り) | 5枚分 |
● のり(全形を1/2に切る) | 10~20枚 |
● サニーレタスの葉 | 5枚 |
〈和風ローストビーフ〉 | |
・牛ももかたまり肉 | 300g |
・塩 | 大さじ1/2 |
・黒こしょう | 少々 |
・酒、しょうゆ | 各大さじ3 |
・サラダ油 | 大さじ2 |
〈フライドガーリック〉 | |
・にんにく(薄切り) | 1片 |
・サラダ油 | 適量 |
● いくら | 適量 |
● 玉ねぎ | 1/2個 |
● セロリ | 5cm |
● クレソン | 1/2わ |
● みょうが | 2個 |
つくり方
1 Aは2分ほど水にさらし、ペーパーに取り出して軽くしぼり、水けをきる。
2 ボウルにごはんを入れ、すし酢を加えて混ぜ合わせ、全体がなじんだら1を加えて、ひと混ぜする。
3 和風ローストビーフをつくる。牛肉は塩とこしょうをすり込み、室温に1時間、置く。フライパンを中火で熱してサラダ油をひき、肉に片面ずつ焼き色をつけていく。一度、火を止め、酒としょうゆを手早く肉の上にまわしかけ、ふたをして弱火にし、10分ほど蒸し焼きにする。
4 ふたを開けて金串を刺し、透明な肉汁が出たら取り出す。ホイルで巻いてしばらくおき、完全に冷めたら薄切りにする。フライパンに残った焼き汁は煮つめて、器に取り出しておく。
5 フライドガーリックをつくる。フライパンにサラダ油を熱し、にんにくを色よく揚げる。
6 サニーレタスの葉は横半分に切る。玉ねぎ、セロリは、ごく薄いせん切りにする。2分ほど水にさらしてから、ざるにあげて水けをよくふき取る。クレソンは5cm長さに、みょうがは薄切りにする。
7 のりやサニーレタスの葉にごはん、具材、好みでフライドガーリックをのせて巻き、4の焼き汁をつけていただく。
※ごはんは、すし酢などを混ぜたら余計な水分をとばし、人肌まで冷めたところでかたくしぼった濡れぶきんをかけ、1時間ほどおいて味をなじませること。
◇ ◇ ◇
ごはんの量も具のセレクトも、みずからの裁量ひとつ。
「手巻きは自由な分、遠慮のない間柄で楽しみたいですよね。『続けてまぐろばかり食べて、申し訳ない』とか、余計な気遣いなしで」
教えていただいた手巻き寿司、具のバリエーションの華やかさに目がいきがちですが、実は、おいしさのキーは、ごはんです。
「今回、すし酢には酢を使っていますが、柑橘やワインビネガーなどに置き替えると、味わいがまったく変わります。また、すし飯=酸味、とこだわらず、オリーブオイルやごま油、チーズなど、テーマに合わせて、ごはんにもひと手間加えると、おいしさにいっそう深みが加わりますよ」
さらに、小皿には、しょうゆのほかに、オイルや塩、ゆずこしょうなど数種類を用意すれば、飽きずに、いくらでもおなかの中へ。
ときには、欲張りすぎて具がはみ出したり、隣の人の絶妙な具の組み合わせに驚いたり。そして意外に、巻く人の個性が出るのも面白い。
親しい人とはもちろん、仲よくなりたい人とも、ぜひ一緒にいただきたい手巻き寿司です。
〈料理/しらいのりこ 撮影/川村 隆 スタイリング/久保原惠理 取材・文/福山雅美〉
しらい・のりこ
炊飯系フードユニット「ごはん同盟」キャプテン。飲食店勤務ののち、米穀店にて研鑽を積む。「おかわりは世界を救う」の理念のもと、お米にまつわるイベントや料理教室を開催。
https://gohandoumei.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです