(『天然生活』2018年4月号掲載)
赤のメイク
「白」で影を消すと同時に失われる血色。チークとリップで血色感ときちんと感を与えましょう。
チーク
Vラインにチークをひと刷毛するだけで、顔のたるみが目立たず、すっきりした顔立ちに。
頬骨の一番高いところにクリームチークを中指でつけ、薬指でやさしくなじませる。次にパウダーチークをブラシに満遍なくふくませ余分をはらってから、同じ位置からイラストのように頬骨のライン上にぼかす。
チークは足さず、そのままブラシを最初の工程と同じ位置(頬骨の一番高いところ)に当て、半分のハートの形を描く(Vラインチーク)ようにして横顔に奥行き感を出す。
仕上げに淡色のチークを重ねると、透明感がよりアップ。淡色チークを頬の丸みにぼかすと、Vラインチークが肌になじんで、頬が丸くふっくらとしたように見える。
リップ
実は目元よりも年齢が出やすい口元。大人の唇には、くすみを取るキレイ色を選んで。
口紅は基本、じか塗りでOK。まず下唇にのばし、上から唇を合わせて、上に色を移してから唇全体に塗る。
いったん、唇全体をティッシュオフして余計な脂分を取り除く。次に唇の内側のみに重ねづけ。ちょうど好みの色合いになるまで、ティッシュオフ→内側のみの重ねづけを繰り返す。
上唇の口角から山に向けての輪郭をリップライナーでふっくらとさせ、唇の形のがたつきを補正する。ほうれい線のあたりを指で斜め上に引っ張るとラインを描きやすい。
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大人こそ、確実に若返る“お得な世代”
「大人は、ドライフルーツ。鮮度とみずみずしさがある20代のときのフルーツのような肌も、年齢を重ねるごとに乾いてしぼんでいきます」という山本さん。
20代後半から始まる老化が顕著に肌に表れるのが40代から。
「まずは、いらない影が出てきて、線が弱まっていき、結果、大人は“清潔感”を失ってしまいます。白いタオルを想像してください。ちゃんと手入れをしていても、使い込むうちに、くたびれて黄ばんでいきます。それと同じように、ふだんから肌をお手入れしていても、どこか清潔感が欠けていってしまうのです」
その清潔感を補うのは、メイクの基本色である「白、黒、赤」。
「白、黒、赤をちゃんと補えば、清潔感の7割はカバーできます。悩みが多い大人こそ、メイクの力を借りると、確実に若返る“お得な世代”。ただし、“なんとなく”ではなく、“しっかり”と。大人の知識とひと手間を加えた“足し算の薄化粧”を目指して。また、コスメも時代に合わせて進化しています。ずっと同じものを使うのもいいですが、新しいものにもチャレンジしてみてください。また、眉のサロンなどで眉を整えるだけでも、メイクが格段に楽になります。苦手なところはコスメやプロの力も借りて、きれいの底上げを」
〈監修/山本浩未 取材・文/橋本優香 イラスト/服部あさ美〉
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
山本浩未(やまもと・ひろみ)
今すぐ実践できるメイクテクニック」を発信するメイクアップの第一人者。メイクのみならず、気持ちが元気にポジティブになる美容理論が好評。洗顔料を使わず“温める・拭く・流すのシンプルステップデケア”「スチームON顔」などオリジナルメソッドの開発を精力的に行う。
インスタグラム:@hiromicoy