昨日今日明日が連なり、ただ過ぎていくように感じる日々に、句読点を打ち、節目を感じる役目をするのが季節の行事。仕事やおつきあいなどの予定とともに、昔から続く行事もカレンダーなどに書き出し、暮らしのなかで実践する、季節ごとの楽しみをつくりませんか? 5月に楽しむ行事を「いとよし」の尾﨑美香さんに教わります。
(『天然生活』2024年2月号掲載)
(『天然生活』2024年2月号掲載)
5月|皐月
新緑も新茶もいい香りを放つ心地のよい季節
端午の節句の薬玉
菖蒲とよもぎを和紙で束ねた薬玉をつくります。
旧暦の5月5日は現在の6月で天気が悪く、病が流行るころなので、薬効の高い菖蒲やよもぎを吊るして厄払いをしたのがルーツ。
菖蒲をたくさん軒に吊るした軒菖蒲や、枕の下に敷いた菖蒲枕なども。
新茶を味わう
立春から数えて88日目にあたる八十八夜は、茶摘みが始まる時季。新茶も出回るようになります。
「初物は寿命を延ばす」ともいわれていて、新茶は贈り物にも最適。
さまざまな産地で飲み比べをしたり、お茶請けを工夫したり、お茶を楽しみましょう。
※ 「いとよしさんに聞く、春夏秋冬 暮らしの行事ごよみ」は、『天然生活』2024年2月号、P.28~33に掲載されています
<監修/尾﨑美香(いとよし) イラスト/赤池佳江子 取材・文/鈴木麻子>
尾﨑美香(おざき・みか)
大手化粧品メーカー退社後に「室礼三千」で年中行事を学び、「いとよし」を立ち上げる。著書に『季節の行事と いまどきのしつらい手帖』(エクスナレッジ)。
https://ito-yoshi.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです