繰り返しつくる定番料理こそ、家族においしいといわれたい。「簡単だけど手を抜かない」料理で定評のある、家庭料理家の本田明子さんに解決法を教えていただきます。今回は、「輸入牛肉でシチューがおいしくできない」という失敗の原因と解決策を伺います。
(『天然生活』2023年9月号掲載)
(『天然生活』2023年9月号掲載)
肉料理の失敗
食卓の主役となる肉料理。見栄えよくおいしく仕上げるには、肉ごとの特徴を知り、失敗を防ぐポイントを押さえましょう。
輸入牛肉でシチューがおいしくできない
【原因】 ゆで時間が足りない
【これで解決】 味をつける前にしっかりゆで、バターでコクを足す
輸入の牛肉は国産の牛肉と飼料や育て方が異なるため、肉質がかためです。
さらに冷凍肉は、解凍時に水分が抜けてかたくなります。
このため、ステーキなどよりシチューやカレーなどの煮込み料理が向いていますが、煮込む時間が短いとやわらかくならずおいしくありません。
味をつける前に、野菜と一緒にコトコトゆでる時間を90分程度とりましょう。
また、やわらかくゆでてもパサッと感じる場合は、ゆでた牛肉をバターで炒めてコクを出してから煮込むとよいでしょう。
* * *
<監修/本田明子 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/須山奈津希>
本田明子(ほんだ・あきこ)
家庭料理家。小林カツ代の内弟子一号となり、レシピ制作責任者として多数の料理本制作に携わる。2007年に独立。雑誌やテレビなどでレシピを紹介するほか、小さな子ども向けの料理から老人ホームのメニュー開発まで、幅広い世代に喜ばれる料理を提案。著書に「昔ながらのおかず」シリーズ(マガジンハウス)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです