(『天然生活』2023年9月号掲載)
卵料理の失敗
手軽につくって食卓を彩りたい、卵料理。ポイントを押さえて失敗をなくし、おいしさを極め、主菜の名脇役、あるいは主役級の自慢のおかずにしましょう。
ゆで卵の殻がうまくむけない
【原因】 卵白中の二酸化炭素が膨張し、白身が殻にくっつくから
【これで解決】 塩水でゆで、冷水にとってすぐに両側にヒビを入れる
卵の白身には二酸化炭素が溶け込んでいます。
加熱するとそれが膨張して白身が殻にくっつくため、きれいにむけない場合があります。
それを防ぐには、ゆでる前に卵の下の部分に画びょうのような先のとがったもので穴をあけ、気室から二酸化炭素を逃すとよいでしょう。
穴をあけるのが面倒という場合は、塩を多めに入れた湯でゆで、ゆで上がったら冷水にとり、熱いうちすぐに卵の上下に割れ目を入れる方法がおすすめ。
殻と白身の間に水が入り、親指の腹を使って割れ目から横にむいていくと、つるんとむけます。水につけないほうが卵はおいしいので、つける時間は短くしましょう。
※二酸化炭素が多い産みたての卵はとくにむきにくい
<監修/本田明子 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/須山奈津希>
本田明子(ほんだ・あきこ)
家庭料理家。小林カツ代の内弟子一号となり、レシピ制作責任者として多数の料理本制作に携わる。2007年に独立。雑誌やテレビなどでレシピを紹介するほか、小さな子ども向けの料理から老人ホームのメニュー開発まで、幅広い世代に喜ばれる料理を提案。著書に「昔ながらのおかず」シリーズ(マガジンハウス)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです