• 秋の夜長、おうちであんこを炊いてみませんか?じっくりコトコト火を入れて、ゆっくり煮る時間が小豆をおいしくしてくれます。和菓子教室「和の菓子いろは」主宰の宇佐美桂子さんと高根幸子さんに、基本の小豆粒あんのつくり方を教えてもらいました。
    (『天然生活』2019年11月号掲載)

    基本の小豆粒あんのつくり方

    画像: 基本の小豆粒あんのつくり方

    材料(でき上がり量約650g前後)

    ● 小豆200g
    ● グラニュー糖150g
    ● きび砂糖60g
    ● 水飴20g

    道具

    ● 鍋(直径約22cm)
    ● ざる
    ● へら
    ● ボウル(直径約22cm)
    ● 紙ぶた
    ● バット

    つくり方

    [1日目・小豆を煮る]

     小豆を水洗いして鍋に入れ、水500mLを加えて強火にかける。沸騰したら、そのまま5分ほど沸いた状態を保たせる。

    画像1: つくり方

     浮いてきた小豆全体にしわが寄ったら、差し水400mLをして沸騰を抑える。

    画像2: つくり方

     もう一度沸いたら、鍋の中の湯を半量ほど捨て、さらに、差し水400mLをして沸騰を抑える。

    画像3: つくり方

     小豆が膨らんで、しわがのびるくらいまで煮る。湯が十分に赤くにごったらざるにあげ、流水でさっと洗う。

    画像4: つくり方

     鍋に水600mLを入れ、小豆をもどし入れて強火にかける。沸いたら火を弱め、豆が軽く小躍りするくらいの火加減で20~30分煮る。その間、豆が水面から出ない程度に差し水を3~4回する。

    画像5: つくり方

     小豆の香りがして、豆が抵抗なくやわらかくつぶれるまで煮る。

    画像6: つくり方

     豆が躍らないように紙の落としぶたをしてごく弱火で20~30分煮る。途中、豆が水面から出ない程度に差し水をする。さらに煮ることで皮までやわらかくなる。

    画像7: つくり方

    [1日目・蜜に漬ける]

     小豆が煮上がったらふたをして30分ほど蒸らし、ざるにあげて湯を捨て、ボウルなどに移す(豆の煮くずれが多い場合は、さらしをかけたざるにあげて戻す)。

    画像8: つくり方

     同じ鍋にグラニュー糖、きび砂糖、水200mLを入れて中火にかける。煮立ったらを加え、もう一度沸騰させる。

    画像9: つくり方

    10 火を止め、粗熱がとれたら、ふたをしてひと晩おく(夏場は冷めたら冷蔵庫に入れる)。

    画像10: つくり方

    [即炊き・その日に練り上げる場合]

    8~10の工程を以下のように行います。

     砂糖の半量を加えて溶かし、火を止めて4時間ほどおく。

     残りの砂糖を加えて中火にかけ、煮くずさないように気をつけながら、へらでていねいに練る。

    10 好みのかたさになったら火を止め、水飴を加えて混ぜ溶かす。バットなどに小分けにして移し、粗熱がとれたら水でぬらしてかたくしぼったさらしをかけて冷ます。


    [2日目・練り上げる]

    11 翌日、10をもう一度強火にかける。煮立ったら火を止め、ざるにあげて小豆と蜜に分ける。

    画像11: つくり方

    12 蜜を鍋にもどし入れて中火にかけ、少しとろみが出るまで煮詰める。

    画像12: つくり方

    13 蜜を鍋にもどし入れて中火にかけ、少しとろみが出るまで煮詰める。

    画像13: つくり方

    14 好みのかたさになったら火を止め、水飴を加えて混ぜ溶かす。バットなどに小分けにして移し、粗熱がとれたら水でぬらしてかたくしぼったさらしをかけて冷ます。

    画像14: つくり方

    *ポイント*

    つくるお菓子によって砂糖・水飴の量、練り上がりのあんのかたさなどを変えます。お饅頭などはレシピの配合のままでよいですが、焼き菓子に使う場合は砂糖と水飴を多め、どら焼きなどに使う場合はあんをやわらかめに練り上げます。



    〈料理・スタイリング/和の菓子いろは 撮影/安井真喜子 取材・文/結城 歩〉

    宇佐美桂子(うさみ・けいこ)、高根幸子(たかね・さちこ)

    「和の菓子いろは」として季節の移ろいに寄り添った少人数制の和菓子教室を主宰。「手づくりの和菓子の基本は“あん”づくり」とのこと。著書にさまざまなお菓子のレシピが紹介された『はじめて作る和菓子のいろは』(世界文化社)などがある。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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