天然生活 最新号

服飾作家の美濃羽まゆみさんは「服を選ぶことは、自分の人生を選ぶこと」といいます。それはふたりの子どもたちが教えてくれたこと。学校に通うことをやめ、自分らしく生きる道に進んだことで、ふたりの心や服装はどのように変化していったのでしょうか? 美濃羽さんにお話を伺いました。

子どもたちの「服選び」から気づいたこと

子どもたちふたりの、幼少期の服選び

現在11歳になる息子まめぴーと、17歳の娘ゴン。

とくに娘のほうは、赤ちゃんのころは体が小さくて肌が敏感だったため、服選びにとても苦労しました。

娘のことはこちらの記事でもお話しています。

あれもダメ、これも合わない、が少しずつ落ち着いてきたのは、保育園に通い出したころです。

当時は通っていた保育園の方針で、年がら年中半袖短パンに裸足というスタイル。

ふたりともとくにデザインへのこだわりはなかったので、肌触りなど着心地を優先して選んだ市販品や私が手づくりした服を着ていました。

体力づくりのためにと、雨の日も雪の日も野山にお出かけする園だったので、洗濯ものはどれもこれも泥だらけ。

穴を開けて帰ってくる日もしょっちゅうあり、「今日も元気に遊んだんやなあ」とうれしく眺めつつ、洗濯をしたり穴を繕ったりしていたことを思い出します。

その後、ゴンは私服登校の小学校に上がるとともに、大好きなワンピースが制服代わりに。

本人いわく、腹部の締め付けがないのと、すぽっと着替えてすぐ出かけられるのが魅力だったそう。

彼女は私がデザインした「ヨークワンピース」「ダブルボタンワンピース」がとくにお気に入りで、一年に1枚のペースで好みの生地を選んでもらい、中学に上がるまでサイズアップして仕立てていました。

まめぴーはとはいえば、小学校に入ってからも、「服買いに行く?」「何かつくってあげようか?」と提案しても、とくに気のない返事。

「やわらかければ(着心地がよければ)それでいい!」という希望に従い、保育園のときと同じように市販品のトップス&私の手づくりボトムが定番でした。



〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

画像: 私らしく装い、私らしく生きる

美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
voicy:FU-KOなまいにちラジオ

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